2019年7月23日(火)

【いばらき春秋】

霞ケ浦の夏の風物詩、観光帆引き船の操業が今年も始まった。梅雨明けもそろそろだろう。湖面の風を集めて、真っ白な帆を膨らませて進む優雅な姿を、夏空の下で眺めてみたい▼湖なのに「浦」と付くのは、霞ケ浦が昔、海の入り江だったからである。場所によって「信太(しだ)の流海(うみ)」「高浜の流海」などと呼ばれたという。「海苔(のり)を乾せりき」「塩を焼きて業(なりわい)と為(な)す」。常陸国風土記が太古の人々の暮らしぶりを伝えている▼水がめ化された今の霞ケ浦に、「流海」のイメージはすでにないが、水際線約250キロの湖畔には景勝の地や歴史遺産が点在し、人々を引き付けてやまない魅力がある▼観光帆引き船の操業と共に、霞ケ浦と北浦のワカサギ漁が解禁された。今年の「ナツワカ」は成長と脂の乗りがよく、非常に質が高いという。夏の味覚が食卓を飾る時季である▼弊紙の土浦・つくば支社はJR土浦駅東口のビルの6階にあり、窓から土浦港付近を望める。広大な霞ケ浦のごく一部ではあるが、水辺の景観は癒やしを与えてくれる▼毎年、「海の日」から9月1日の「霞ケ浦の日」までのひと月半は霞ケ浦水質浄化強調月間。暮らしを支える恵みの水を持続可能に享受できるよう、身近な浄化対策に努めたい。(菊)

2019 年
 7 月 23 日 (火)

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