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古河の小学校で突風 運動会中、児童6人軽傷

突風が1グラウンドを横切る2テントに近づく3テントを巻き上げる(右上から時計回り。読者提供の映像から)
突風が1グラウンドを横切る2テントに近づく3テントを巻き上げる(右上から時計回り。読者提供の映像から)


8日午後1時35分ごろ、古河市下辺見の市立下辺見小学校(浅野雅之校長、児童352人)のグラウンドで運動会の最中に、設置していたテントのうち2組が突風で飛ばされ、4、5年の男女6人が顔や腕などに軽傷を負った。

古河署によると、けがをしたのは4年の男児1人、女児2人、5年の男児3人。飛ばされたテントの骨組みが当たったとみられる。当時、児童や教員、保護者ら約970人がグラウンドにいた。

同小などによると、飛ばされたテントは、ともに幅5・5メートル、奥行き3・7メートル、支柱の高さ1・8メートル。金属製パイプの骨組みに布製の屋根を取り付けるタイプで、脚は金属製のペグで地面に固定していた。両テント内には、進行係などの児童約20人と教員数人がいた。

浅野校長は「校庭の土や紙などを巻き込み、あっという間に幅1メートルぐらいの竜巻のようになった」と話した。

運動会はこれまで秋に実施していたが、熱中症対策などのため、今年はこの時期に開いた。同校長によると、天気は朝から快晴、事故当時も晴れていた。

水戸地方気象台は同日、現地調査の結果、突風は「塵旋風(じんせんぷう)」(つむじ風)と推定したと発表。塵旋風は地面から吹き上げられたちりや砂が柱状になって旋回する現象で、地面近くの空気が熱せられるなどして不安定な場合、局地的に発生する可能性があるという。

■逃げ惑う児童 テント4メートル浮く

茨城新聞に読者から提供された映像には、突風が発生し、テントを巻き上げるまでの様子が写っていた。

突風は、最後の種目を終え、児童が退場し始めた時、校庭で発生。数秒で大きくなり、速度を速めながら校舎の方向に向かった。保護者や教員が「逃げてー」と叫び、校舎前のテント付近にいた児童らが逃げた。テントは高さ4メートルほど巻き上げられ、逆さまになり、支柱の脚が校舎3階近い高さに達した。

テント内にいてけがをした男子児童(10)は「目の前を横切ろうとした“竜巻”が急カーブして向かってきた。逃げ切れなかった。怖かった」と瞬間を振り返った。児童の父親は「テントは子どもたちが逃げた反対方向に落ちた。同じだったら、もっと大事故になった」と話した。

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