海の“巨大ダンゴムシ”人気 かすみがうら市水族館

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かすみがうら市水族館(同市坂、西川卓男館長)で、深海生物のダイオウグソクムシ(大王具足虫)が公開され、来館者の人気を集めている。

ダイオウグソクムシはダンゴムシなどの仲間で、海生甲殻類の節足動物。メキシコ湾や西大西洋周辺の深海200〜1000メートルの砂泥地に生息し、大きなものは体長50センチにも達するという。女性タレントが話題にしたことで、注目され始めた。

同館で公開されている2匹は体長が約30センチ、体重は2キロ前後とみられる。海水槽は水温5度に保たれ、砂地に潜り込むようにして展示されている。

光の届かない深海底で生息しているにもかかわらず、昆虫のような複眼を持ち、2対の触角と7対の節足、ひれのような遊泳足を持つ。同館の2匹はメキシコ湾の水深800メートルで採集された。

ダイオウグソクムシは肉食で、深海底で餌となる動物の死骸が落ちてくるのを待って食べる「海の掃除屋」と呼ばれる。深海底の安定に一役買っているとも言われるが、詳しい生態は分かっていない。極めて小食で絶食に強く、国内の飼育例では餌を3、4年食べない個体もいるという。

西川館長は「搬入後に魚を与えたが、動き回るだけで食べるそぶりは見せなかった。ダイオウグソクムシが見られるのはおそらく県内では当館だけ。ぜひ自分の目で見に来てほしい」と話している。

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