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赤もちおいしいよ 坂東・長須小で調理体験

伝統の郷土食「赤もち」を調理する児童ら=坂東市立長須小学校
伝統の郷土食「赤もち」を調理する児童ら=坂東市立長須小学校


地域の食文化を子どもたちに伝えていこうと、坂東市立長須小学校(同市長須)の3年生31人が28日、猿島地域に伝わる珍しい郷土料理「赤もち」の調理を体験。食べた児童からは「おいしい」「簡単に作れる」と歓声が上がった。地域の主婦5人が協力、指導した。土井由紀子校長(58)は「体にも良い伝統食品は見直されている。体験を通して、この地で伝えていってほしい」と話している。

赤もちは地元産のモロコシの粉が原料。ボウルに赤もち粉500グラムを入れ、お湯450ミリリットルを加え、木べらでよく混ぜ合わせる。手で直径約5センチ、厚さ約1センチほどの団子を作り、沸騰させたお湯の中に入れて約3分ほどゆでる。よく火が通るよう、団子の中心をへこませるのがこつという。色が赤くなり浮いてきた団子をすくい上げ、きな粉やあんこをつけて食べる。

鎌倉時代、現在の群馬県の僧侶が同地にモロコシを伝え、赤もちが生み出されたとされる。昔は、農家の茶摘み作業中に、間食としてよく食べられていたという。しかし近年はモロコシの生産も減り、あまり見られない料理になった。参加した児童31人のうち、同日の実習までに赤もちを食べた経験を持つのはわずか4人だった。同校では、赤もちの食文化継承を目指して年に1回、子どもたちの調理実習を続けている。

「初めて食べた。普通のお餅よりも柔らかい。おいしかった。また作ってみたい」と佐々木凜さん(9)。「お嫁に来た時に祖母に作り方を教えてもらった」という、同市長須に住む吉澤とくいさん(75)は約30年ぶりに赤もちを作った。「子どもたちは団子を丸めるのがすごく上手。よくできた」と印象を話した。

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