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農業経営に女性の視点 リーダー育成講座に32人

「新たな仲間と切磋琢磨していきたい」と受講者を代表してあいさつした菅野久美子さん(中央)=県庁
「新たな仲間と切磋琢磨していきたい」と受講者を代表してあいさつした菅野久美子さん(中央)=県庁


女性の視点を生かした農業の経営力や資質向上を目的とする、県の「女性農業経営者育成講座」が9日、開講した。30〜40代の女性農業者32人が受講し、12月まで計7回にわたり、専門家や有識者から経営に求められる必要な知識や実践を学ぶ。県は講座を通し地域のリーダーとして活躍できる女性農業者を育てたい考えだ。

県庁で行われた開講式で、県の鈴木哲也農林水産部長は「県内の農業経営は家族経営が主流だが、法人化や大規模化など経営の形態が進み女性の果たす役割は大きい」と指摘。「生産面、販売面、そして経営面全体の知識を習得して、経営ビジョンや地域の活動に生かしてほしい」と女性農業者の活躍に期待を寄せた。

受講者を代表し、常陸大宮市の菅野久美子さんが「専門知識を学び、わが家の経営を見直して課題を解決し発展させたい。新たな仲間と切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」と宣誓した。

筑波大の納口るり子教授(農業経営学)が「女性経営者に求められること」と題して基調講演を行った。

納口教授は「女性の持つ消費者目線や主婦的感覚を生かして食・農サービスにつなげたい。男性中心の社会に多様性を与えることでこれからの産地の発展につなげられる」と強調。「女性が自ら育つためのネットワークを構築し、活躍できる仕組みづくりが大切だ。農村女性が中心となり、都市との交流や援農を通じてさまざまな人や地域とつながり、農業農村を再構築していく必要性がある」と訴えた。 (松崎亘)

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