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千葉・専大松戸高野球部監督 持丸修一監督インタビュー

インタビューに答える専大松戸高野球部の持丸修一監督=千葉県松戸市の同高野球部グラウンド
インタビューに答える専大松戸高野球部の持丸修一監督=千葉県松戸市の同高野球部グラウンド
常総学院高・清原大貴(右)の投球練習を見守る持丸修一氏=2007年8月、兵庫県・鳴尾浜臨海公園野球場
常総学院高・清原大貴(右)の投球練習を見守る持丸修一氏=2007年8月、兵庫県・鳴尾浜臨海公園野球場


竜ケ崎一高、藤代高、常総学院高で春夏通算7度甲子園に出場した持丸修一氏(67)が今夏、千葉・専大松戸高を率いて初めて“聖地”の土を踏んだ。監督として指揮した全ての高校を甲子園に導いた持丸氏に、指導方針やチームづくりの秘訣(ひけつ)、本県と千葉県の高校野球の違いなどについて聞いた。 (運動部・矢幡佳那子)

-チームづくりの秘訣は。

高校野球といえば甲子園だけど、甲子園の向こうにあるものの方が大切だと思っている。みんな途中で野球は絶対にやめなくちゃいけない。やめた後の人生の方が長いので、人間的なものを野球で培わせたいという思いがある。

-そのような考えに至ったきっかけは。

甲子園に行けないと駄目だっていう風潮を、子どもたちが自覚するようになってしまった。そんなの一つも駄目じゃないだろう、お前ら何のために野球やってるんだ、という思いから、考えが変わった。高校の3年間、甲子園出場っていう非常に確率の低いものを目指してやっていくっていうのはすごい精神力。だから負けたからって批判することはおかしい。頑張ったなって称賛するのがわれわれの仕事だと思う。

-指導方針は。

とにかく子どもたちがやる気になるまで待つ。やろうっていう意識を持った選手から、より良い選手になるための指導をする。(昨秋から)1年間やったのは、100メートルダッシュを10本やらせること。本当に10回全力で走ったか、どこかで力を抜いたかは本人しか分からない。そういうところに子どもたちとの信頼を見つけ出した。

これまでは心のどこかに僕が何とかしないとっていう思いがあったけど、監督が勝たせてやるなんていうのはおこがましかったんだと本当に思った。生徒を信じるってこんなにやさしいことなんだと。だから今夏の大会ではほとんどサインを出さなかった。好きなように打て、と。

-茨城と千葉の高校野球の違いは。

まず学校数が違う。(甲子園に行くためには)茨城は7回(勝たないといけない)。千葉は8回。でも、その下には100校くらい差がある。茨城にいるころは1回多く勝つだけだと思っていたけど、100校を相手にしているんだって千葉に来て思い知らされた。

甲子園に行ける可能性がある学校が茨城よりもいっぱいある。茨城は限られている。だからいい選手がそこへ集まってしまう。

-茨城で監督をしていた時代を振り返って。

楽しかった。県南地区の監督全員で毎年、温泉地に1泊旅行したり、野球の試合が終わるたびに反省会と称して飲みに行ったり。もう、この世代で健在なのは僕と木内(幸男・常総学院高前監督)さんだけだけど。

-常総学院高について。

木内さんとは仲が良かった。(監督が)佐々木さんになる前にクッションになるつもりだった。10年やろうなんて思わなかった。

-十数人の教え子が県内で監督として活躍している。

それぞれが僕に近い考えを持ってやってくれている。生徒の進路のことで相談を受けることもあるけど、ちゃんと子どもたちのことを考えている。(自分が)4校で甲子園に行ったとか、専大松戸高で甲子園に初出場したとかよりも、後輩がそういう風に子どもたちに教えているっていうのはうれしい。

-今後、茨城で監督をする考えは。

野球はもうここ(専大松戸高)でやめると思う。茨城に戻ったら(甲子園に行くまでに)教え子と必ず当たることになるんだから。でも、これが一番自慢。自慢で、幸せ。


持丸修一(もちまる・しゅういち)
1948年4月17日生まれ、笠間市出身。竜ケ崎一高-国学院大。取手市在住。66年夏、竜ケ崎一高の選手として甲子園に出場。監督としては90、91年夏に同校、2001、03年春に藤代高、05年春、06、07年夏に常総学院高、15年夏に千葉・専大松戸高で甲子園出場。監督として率いた全ての学校を甲子園に導いた。

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