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霞ケ浦聾学校 手話使う校歌 完成

手話を交え砂田アトムさん(中央左)と校歌を歌う子どもたち=阿見町上長
手話を交え砂田アトムさん(中央左)と校歌を歌う子どもたち=阿見町上長


創立から半世紀を迎える県立霞ケ浦聾(ろう)学校(東ケ崎明美校長)は、手話を使う新しい校歌を制作し、2日、阿見町上長の同校で行われた50周年記念式典で披露した。児童や生徒が校歌作りに協力して完成。式典では手話で歌って盛り上げた。

新校歌は、聴覚障害があり手話を使ってテレビや舞台で活躍する砂田アトムさん(38)と同校が協力し、約10カ月かけて歌詞と手話、メロディーを考えた。

砂田さんは同校を訪れ、校歌に入れてほしい言葉の要望を子どもたちから聞いて手話と歌詞を考えた。同校の教諭が手話と音のバランスをみて砂田さんと修正を重ね、完成させた。メロディーは音楽教諭が作曲した。

お披露目となったこの日、小学部と中学部の児童生徒が手話を交え、「♪われらのかすみがうらろうがっこう、とうといきずな〜」と口を大きく開け、全身で歌い上げた。子どもたちが要望した「筑波山」「仲間」などの言葉も入った。

砂田さんは「校歌は2カ月間考え、寝ても夢の中でいろんな言葉が出てきた」と制作に懸けた思いを語り、校歌を一緒に歌った。生徒会長の水越月海(つきみ)さんは「新しい50年へ向け、校訓の『自分から』の精神を大切に引き継いでいってほしい」と後輩に呼び掛けた。

同校は1966年に県立聾学校(現・水戸聾学校)から分離、開設され、県南西地域の聴覚障害教育を担っている。(鈴木里未)

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