2016年6月5日(日)

「働きがい」創出 県内企業、人材確保へ投資

朝礼でハイタッチするノーブルホーム社員。チームワーク強化と対話促進が狙い=水戸市笠原町
朝礼でハイタッチするノーブルホーム社員。チームワーク強化と対話促進が狙い=水戸市笠原町

従業員の「働きがい」向上に取り組む企業が県内で目立ってきた。経営者は給与や福利厚生だけでなく、社員のモチベーション向上に苦心する。朝礼時にハイタッチするユニークな試みも。人口減少が進む中、従業員のやる気創出や魅力ある職場づくりなど人材確保への投資に力を入れる。


「パン、パンッ」-。住宅メーカーのノーブルホーム(水戸市)では毎朝、社員同士がハイタッチしてから業務に臨む。

「職場のムードを良くするきっかけをつくりたかった」。人事企画課長の大竹祐次さん(44)は語る。わずか1、2秒のスキンシップが対話を促し、モチベーションも上げる。入社2年目の瀬谷晴香さん(19)は「気持ちよく仕事を始められる」と笑顔を見せる。

■満足度を可視化
ブライダル事業も手掛ける小野写真館(ひたちなか市)は、従業員のモチベーションを調査分析するコンサル会社「リンクアンドモチベーション」(LMI、東京)と契約し、顧客満足度ならぬ「従業員満足度」の可視化を重視する。

調査費用は数百万円に上るが、小野哲人(てつんど)社長(41)は「やって良かった。従業員が会社のどこを好きで、どこに不満があるのか知ることができた」と話す。

満足度が業績にどう反映するか。小野社長は「感覚でしか測れない」と明かすが、「企業は『人』次第。人材が集まる魅力的な企業文化をつくるには投資が必要」と強調する。

■続く売り手市場
人口減少で人材確保は厳しさを増す。就職後の定着も重要な経営課題だ。

リクルートワークス研究所(東京都)が全国7千社に行った調査(回答約4500社)によると、来春の大卒の有効求人倍率は1・74倍。売り手市場は今後も続くとみられる。

中でも、採用予定数を確保できない「未充足」企業は今春卒で54・4%。多くの企業が中途採用者での補充を余儀なくされる。

さらなる人口減少が予測される中、小野社長は「人を大切にしない企業は人材倒産する」。県内の上場企業幹部も「減る一方の人材をどう振り向かせるか。企業の存続に関わる」と危機感を募らせる。

LMI社は「出産や介護など従業員のさまざまなライフイベントに柔軟に対応し、働きがいを支援できる企業が勝ち残る」と指摘する。 (大平賢二)

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