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筑波大開発の小型衛星 打ち上げ成功、学生笑み

パブリックビューイングでH2Bロケットの打ち上げを見守る学生たち=筑波大
パブリックビューイングでH2Bロケットの打ち上げを見守る学生たち=筑波大


筑波大(つくば市)の開発した超小型人工衛星「ITF-2」が9日、鹿児島県の種子島宇宙センターからH2Bロケットで打ち上げられた。開発に当たった学生たちの一部は種子島でその瞬間を見届け、つくば市の同大で開かれたパブリックビューイング(PV)には同大の学生ら約70人が集まり、打ち上げ成功を喜んだ。

午後10時26分。打ち上げが予定通り無事に成功。PV会場で大型スクリーンに映し出されたJAXAからの発射映像を、固唾(かたず)をのんで見守った学生たちの顔から笑みがこぼれ、拍手が起こった。

開発に携わった同大システム情報系の亀田敏弘准教授(48)と同大の学生メンバー代表6人が現地入りして打ち上げに立ち会い、種子島の様子をネット電話ソフト「スカイプ」を使って生中継。立ち会った学生の1人は「ロケットに点火した瞬間、周りが一気に盛り上がった。喜びに包まれ、圧倒された。想像以上で鳥肌が立った」などと興奮した様子で実況した。

ITF-2は同大2機目の人工衛星で、一辺約10センチの立方体、重さ約1・39キロ。主な任務は、衛星を介した人と人のネットワークづくり。宇宙から電波を発信し、その電波を地上で受信した人たちを、インターネットなどを使ったネットワークで結び付ける。亀田准教授と学生有志らによる「結(ゆい)」プロジェクトのメンバーの手で2014年5月から約2年間で完成した。電波はアマチュア無線用の周波数帯を使い、モールス信号で地球に届く。

ITF-2は、無人補給機「こうのとり」6号機で国際宇宙ステーションに運ばれた後、日本実験棟「きぼう」から本年度中に放出される。放出後は地球の周りを秒速8キロのスピードで周り、90分間で地球を1周する。亀田准教授によると、6カ月から1年ほど周回した後、大気圏に突入し、燃え尽きるという。

同大が14年2月に初めて宇宙に出した1号機「ITF-1『結』」は無事に打ち上げたものの、不具合などで宇宙から電波を発信できなかった。ITF-2の製作に関わった結プロジェクトのメンバーで、同大理工学群4年の渡辺展正さん(22)は「打ち上げが成功して一安心。あとは衛星として機能するかどうか。自分たちが考えた通りに動いてほしい」と願いを込めた。 (高阿田総司)

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