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鳥インフル 水戸・千波湖、ジョギング自粛を

消石灰で消毒される千波湖のジョギングコース=水戸市千波町、菊地克仁撮影
消石灰で消毒される千波湖のジョギングコース=水戸市千波町、菊地克仁撮影


水戸市の千波湖などで野鳥から相次いで鳥インフルエンザウイルスが検出され、市民生活にも影響が拡大している。市は14日、千波湖で毎年開かれている「元旦マラソン大会」の中止を決めたほか、ジョギングコース(3キロ)への立ち入り自粛の呼び掛けを始め、自転車乗り入れと釣りを禁止した。県は同日、新たに千波湖で回収されたコブハクチョウ7羽から同ウイルスの陽性反応が出たことを確認。感染の増加は止まらず、市は同日、ウイルス拡散を防ぐため、同コースに消毒用の消石灰を散布した。

千波湖では6日にユリカモメから同ウイルスが検出され、14日までにコブハクチョウ11羽から陽性反応が出た。市公園緑地課によると、千波湖にすみ着くコブハクチョウは3月末現在で約43羽で、既に4分の1が感染して死んだ状況だ。

このため、市は早期終息を図る対策に躍起。ウイルスが含まれるふんなどが靴底に付着し、他の場所に広がるのを防ぐため、市は14日、ジョギングコースへの立ち入り自粛呼び掛けを開始、自転車の乗り入れと釣りを禁止し、看板を設置した。

元旦マラソン大会中止も決め、応募を受け付けた3035人には青柳公園市民体育館(同市水府町)で参加費返還に応じる。来年1月8日実施予定の消防出初式はケーズデンキスタジアム水戸(同市小吹町)駐車場に会場を変更する。

消石灰は千波湖周囲のジョギングコース15カ所に帯状に散布。「ウイルスを瞬殺する効果がある」(市担当者)ほど危険なため、コース内には消石灰に触れないよう注意を呼び掛ける看板も設置した。15日には大塚池の外周園路(2キロ)にもまく予定だ。

こうした対策は、環境省による発生場所から半径10キロ圏の「野鳥監視重点区域指定」解除まで継続。解除には最後の同ウイルス検出から45日間、新たに検出されないことが条件になるため、現時点で、解除は早くても来年1月下旬。同2月18日開幕の「水戸の梅まつり」への影響も危惧される。

千波湖畔の貸しボート店の店員(49)は「梅まつりまでに何とか落ち着けばいいが」と表情を曇らせる。週に2、3日、ジョギングに訪れるひたちなか市の男性(31)は「距離表示もあり非常に走りやすいコースだったのに(立ち入り自粛は)残念」と話した。(前島智仁)

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