2017年4月21日(金)

あしなが募金、ピンチ 5年で全国4割減、人手不足響く

街頭ボランティアへの参加と募金を呼び掛ける、あしなが学生募金事務局県代表の長谷川翔さん=日立市大みか町
街頭ボランティアへの参加と募金を呼び掛ける、あしなが学生募金事務局県代表の長谷川翔さん=日立市大みか町

事故や病気で親を亡くした子どもへの奨学金を募る「あしなが学生募金」が減り続けている。事務局によると、主な原因は、街頭活動するボランティアが減ったため。昨年、全国の募金額は5年前と比べて4割減少。本県では募金活動を続けてきた4カ所のうち1カ所が人手不足で中止に追い込まれた。今年の募金活動は22日に始まる。

同募金はあしなが育英会の奨学生が中心となり、毎年春と秋に行う。中・高校生などの当日ボランティアも参加する。募金額の半分は同会の奨学金、残りはアフリカの遺児の高等教育支援に役立てられる。

あしなが学生募金事務局(東京)によると、県内で同会の奨学金を受けている高校生や大学生などは計109人に上る。

茨城キリスト教大文学部2年の長谷川翔さん(19)=石岡市=もその一人。3歳で父を亡くし、母の下、3歳年下の弟と育った。中学卒業後は経済的な理由で定時制の高校に進学。昼間は週5日、スーパーでアルバイトし、貯金は進学資金に充てた。

大学に入ったものの、後期分の授業料が工面できなくなった。学業とアルバイトの両立に悩んでいる時、大学の掲示板で同会の奨学金を知った。

将来の目標は小学校の教員。「児童が課題を一つ一つ乗り越えられるよう指導したい。貧困に悩む子どもの手助けもしたい」。奨学金に感謝しながら、大学に通い続ける。

事務局によると、2016年の全国の募金額は2億2200万円。11年と比べ1億4400万円減った。奨学生の事務局員とともに街頭で募金を呼び掛けるボランティアの減少が影響しているという。参加団体数は16年が2280団体で、11年に比べて336団体減った。

県内の募金額も11年は350万円だったが、16年は250万円と減少。昨年春の活動は人手不足が響き、続けてきたつくばエクスプレス(TX)つくば駅前での活動を断念した。事務局県代表の長谷川さんは「1人よりも仲間と活動できれば、募金も増えると思う」とボランティアの存在の大きさを強調する。

県内の今春の活動は、取手駅(22日)▽日立駅(23日)▽つくば駅(30日)▽水戸駅(22、23、29、30日)の4拠点で開く。時間は午前10時から午後6時。事務局は現在、年代を問わず各拠点での活動に協力するボランティアをホームページなどで受け付けている。 (戸島大樹)

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