2017年6月5日(月)

合計年齢320歳、競泳で日本新 400メートルリレー・6分5秒49

 

競泳400メートルリレーの2種目で日本新を樹立した4人=ひたちなか市市毛
競泳400メートルリレーの2種目で日本新を樹立した4人=ひたちなか市市毛

■退職後の趣味20年 「仲間がいたから」
合計年齢320歳の男性4人による競泳チームが、5月に神奈川県内で開かれた日本マスターズ水泳短水路(25メートルプール)大会の400メートルリレーで日本新記録を樹立した。4人はひたちなか市内のスポーツクラブに通う仲間。それぞれ定年退職後の健康維持や仲間との趣味として、約20年にわたり流してきた汗の結晶がいま、輝きを放ち始めた。

4人は同市の坪井孝さん(81)、那珂市の野上役二郎(やくじろう)さん(80)、東海村の冨山羽衛人(はいと)さん(80)と和田弘二さん(79)。出場した「400メートルフリーリレー」で6分5秒49、「同メドレーリレー」で7分14秒12を記録し、いずれも合計年齢320〜359歳の部門で日本新を打ち立てた。

マスターズ水泳は距離や泳法、個人や団体などに分かれ、18歳以上の参加者が年代別に順位を競う。4人が出場したリレー競技のうち、特に同部門のメドレーリレーは完泳の記録が過去になく、今回が初の快挙。それほど高齢者にとっては困難な種目だった。

4人が大会出場を決意したのは昨年末、週4日ほど通うクラブ「リラ日立」の会員仲間たちと開いた忘年会での場だった。会員の個人タイムを眺めていたところ、「(4人なら)マスターズで日本新を狙えるのでは」との声が上がったのがきっかけだった。

その後の約4カ月間は厳しい練習だけでなく、体調やプレッシャーとの戦いも続いた。リレーでは4人がそれぞれ100メートルを続けて泳ぐ必要がある。

ただ、同クラブの25メートルプールは利用者が多く、一度に100メートルを泳ぎ切ることは難しい。そのため、2週間に1度は笠松運動公園屋内プール(ひたちなか市)を貸し切り、飛び込みとともに「強化練習」に励んだ。

特に体調管理には気を配った。和田さんは「持病のリウマチが悪化したらタイムを狙えない。仲間に迷惑掛けないよう、大会前は練習量を調整した」と話す。前立腺がんを患う冨山さんも「治療を続けながらの出場。病院とのスケジュール管理は大変だった」と振り返る。

日本新の達成について野上さんは「クラブの仲間からの期待は大きく、プレッシャーがすごかった。五輪選手の気持ちが少しだけ分かった気がする」とはにかんだ。

4人はいずれも定年退職後に水泳を始めた“遅咲きの選手”だ。「スポーツといえばゴルフばかりで、水泳なんてほとんど経験がなかった」(坪井さん)。それでも、20年間続けられたことについて、4人は口をそろえる。「多くの仲間がいたから」-。


(前島智仁)

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