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児童、能の魅力堪能 鉾田・野友小、人間国宝の舞台鑑賞

人間国宝の大槻文蔵さん(右)が演じた能楽を鑑賞する児童=鉾田市当間
人間国宝の大槻文蔵さん(右)が演じた能楽を鑑賞する児童=鉾田市当間


日本の伝統芸能を通して豊かな心を育んでもらおうと、鉾田市立野友小学校(長谷川馨校長)の能楽鑑賞会が13日、同市当間の市総合公園体育館で開かれ、児童らが重要無形文化財「能シテ方」保持者(人間国宝)の大槻文蔵さん(74)による最高峰の能を堪能した。

演目は、お釈迦(しゃか)様に化けた天狗(てんぐ)が帝釈天(たいしゃくてん)にお仕置きされる「大会(だいえ)」。児童たちは、大槻さん演じる天狗の衣装早変わりや舞台を踏む拍子、小鼓や笛の音色など能の世界に触れた。

大槻さんたちは能の歴史や楽器の種類、演者の役割などを解説。子どもたちに同小校歌を能楽風にアレンジした「謡(うたい)」も指導した。

能楽は室町時代から伝わる伝統芸能で、能や狂言などの総称。鑑賞会は文化庁の「文化芸術による子どもの育成事業」の一環で、児童や保護者など約110人が参加した。

大槻さんは「能は人間の心をさまざまな角度で描いている」と語り、子どもたちに「きょうの経験を頭の引き出しに入れ、心豊かな人間に育ってほしい」と呼び掛けた。6年生の池野素晴さん(11)は「能楽はめったに鑑賞できない。見られて良かった」と笑顔を見せた。 (大平賢二)

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