2017年8月9日(水)

車いすで世界一人旅 日立の三代さん

情報発信「障害者に勇気」

車いすで世界一周旅行を目指す三代達也さん=県庁
車いすで世界一周旅行を目指す三代達也さん=県庁

運動機能に障害のある日立市の三代(みよ)達也さん(28)が車いすに乗り、1人で世界一周の旅に出る。約270日間、計25カ国を巡り、旅先の様子をブログや動画で発信する。「障害があって旅を諦めている人に一歩踏み出す勇気を持ってほしい」と意気込む。

16日に出発する。イギリスやフランス、ドイツなど欧州を巡った後、タイやベトナム、シンガポールなどのアジア、インド、エジプトを訪問。ボリビアやブラジル、アメリカを横断し、ハワイを最後に来年5月11日に帰国する。

地平線まで真っ白な塩の大地が続き、「天空の鏡」と呼ばれるボリビアのウユニ塩湖や、エジプトのピラミッドなど観光地を中心に選んだ。

海外の旅行先で車いすが通れるか通れないか、当事者にとっては重要な情報だが、ほとんど紹介されていない。「漠然とした不安から海外に行きたくても行けない人は少なくない」と指摘する。

三代さんは旅行中、車いすの目線で撮った景色をはじめ、交通や観光の施設を動画で配信する。利用できるバリアフリーの設備や、車いすのメンテナンス方法などを開設したブログで紹介する。

三代さんは18歳の時、オートバイでアルバイト先から日立市内の自宅に帰る途中、車と衝突。頸椎(けいつい)を損傷し、両手指と両足にまひが残った。医師からは「一生ベッドの上での生活になるかもしれない」と言われたという。「受け入れられない」とリハビリを続け、2年かかって車いすで生活できるまでになった。

バリアフリーを意識したのは23歳の時。一人で行ったハワイで、小さなバーでも車いすが入れるトイレがあるなど人の優しさに触れた。「海外はどこもそうなのか、もっと確かめたい」と思うようになった。旅行を繰り返すうち、「障害者にとって旅行の情報はまだまだ少ない」と実感。今年3月、勤めていた横浜市内の商社を辞めた。

「自分だからこそできることをやる」と決意した世界一周。「障害のある人が海外へ一歩踏み出す勇気につながってほしい」と話し、準備を急いでいる。 (成田愛)

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