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多彩な芸能、一堂に 9月9日、水戸芸術館で寄席

寄席スタイルの公演に意欲を見せる柳家さん助さん(右)と神田真紅さん=水戸市五軒町の水戸芸術館
寄席スタイルの公演に意欲を見せる柳家さん助さん(右)と神田真紅さん=水戸市五軒町の水戸芸術館


落語や講談、曲芸など、多彩な分野の芸能を一度に楽しめるのが寄席の魅力。そんな寄席のスタイルを取り入れた公演「アートタワー寄席」が9月9日、水戸芸術館ACM劇場(水戸市五軒町)で開かれる。茨城県出身の若手芸人を含む5人が、芸のジャンルを超えて競演する。

「アートタワー寄席」は、茨城県出身の若い才能の発掘と育成を狙いに、同館が2014年から取り組む「未来サポートプロジェクト」の一環。同館演劇部門の井上桂芸術監督は、初の寄席スタイルを取り入れた今公演について「茨城県にゆかりのある芸人を中心に、伸びしろ豊かな5人をそろえた。お客さまには、彼らの今後の成長を見守る気持で楽しんでほしい」と話す。

出演は、常陸太田市出身の柳家さん助さん(42)=落語、水戸市出身の柳貴小雪さん=大神楽=と同じく水戸市出身の神田真紅さん(34)=講談、春風亭ぴっかり☆さん(36)=落語、桂宮治さん(40)=同=の5人。このうち、さん助さんと真紅さんがこのほど、同館を訪れ、抱負などを語った。

15年3月に真打ちに昇進したさん助さんは、同館では、落語と演劇のコラボ企画「やさしい死神」(14年)、「柳家落語三人会」(16年)に続く出演。今公演では主任(トリ)を務める。「多種多様な芸を一度に楽しめるのが寄席の醍醐味(だいごみ)。この企画がさらに続くよう、全力で臨みたい」と意気込む。

真紅さんは東京女子大で近現代史を学んだ後、落語・演芸誌編集者を務めた経歴の持ち主。「南総里見八犬伝」「真田十勇士 猿飛佐助」などの伝奇活劇ものや、「水戸黄門漫遊記」「燭台(しょくだい)切光忠(きりみつただ)」など水戸が舞台のものまで幅広くこなす。「生まれ育った地で講釈ができるのを光栄に感じている。公演では、水戸に絡んだものを、分かりやすく柔らかく伝えたい」と思いを語った。

「アートタワー寄席」は午後3時開演。料金は2500円(全席指定)。問い合わせは同館チケット予約センター(電)029(225)3555

(沢畑浩二)

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