2017年9月13日(水)

常磐大で「水戸刀」シンポ 「職人の技術は文化」

歴史探り特徴や魅力紹介

「水戸刀の魅力」をテーマに開かれた常磐大のシンポジウム=水戸市見和
「水戸刀の魅力」をテーマに開かれた常磐大のシンポジウム=水戸市見和

水戸市見和の常磐大で10日、オープンカレッジ特別講座のシンポジウム「水戸刀の魅力-水戸刀・金工の歴史と徳川ミュージアム所蔵の名刀」が開かれ、専門家が水戸藩を巡る刀剣の歴史などを探り、職人の技術は文化であることを確認した。茨城新聞社共催。

徳川ミュージアムの徳川真木館長は、JR東日本が梅まつりに合わせ企画した「刀剣乱舞」スタンプラリーで若い世代やアジアの観光客が多数来場したことを報告。刀剣乱舞は名刀を擬人化したオンラインゲームでアニメ化もされた。「コラボ商品やコラボタクシーも登場し地域連携に生かされた」と振り返った。水戸藩所蔵の刀にはデザインなど詳細な記録が残されていることも紹介。「ミュージアムでは、八雲肌が特長である斉昭公の自作の太刀を見てもらいたい」と来場を呼び掛けた。

常磐短大の瀧口泰行名誉教授は「城里町の7世紀の古墳から4世紀の蕨手刀(わらびてとう)が出土した。300年の間、精神的支柱だったと思われる」と述べた。さらに鹿島神宮や大宝八幡宮も含め、県内の刀剣を解説。水戸刀について「光圀公時代を第1期、斉昭公時代を第2期に分けるべき」とし、「斉昭公は各流派の長所を取り入れ、実用性や美術性を持たせた。水戸刀は幕末に名をはせた」と特徴を述べた。

水戸商工会議所の前会頭、和田祐之介さんは、先代がコレクションした刀の「つば」を蔵の2階で展示していることを説明。「先代は県外に流出させないという思いで集めたのだろう」と述べ、「文化財をどう受け継ぐか大きな課題だ」と述べた。

同短大の市村真一特任教授は水戸藩の金工職人の系譜を説明、「軍地与五郎をはじめ各流派が生まれた」とした。「斉昭公時代には金工が400人以上いた。大量の金属が必要だが、藩内だけでは足りない。どこから持ち込んだのか、解析や調査を望みたい」と述べた。

コーディネーターを務めた同大の糸賀茂男名誉教授は「刀や金工の職人技は文化である。今回のシンポは入り口だ。今後も講座を続けていければよい」とまとめた。 (清水英彦)

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