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百里でF4戦闘機出火 パイロット2人脱出

黒煙を上げるF4戦闘機から脱出するパイロット=航空自衛隊百里基地(読者提供)
黒煙を上げるF4戦闘機から脱出するパイロット=航空自衛隊百里基地(読者提供)
炎上したF4戦闘機=18日午後1時59分、小美玉市与沢の百里基地、嘉成隆行撮影
炎上したF4戦闘機=18日午後1時59分、小美玉市与沢の百里基地、嘉成隆行撮影


18日午前11時45分ごろ、小美玉市の航空自衛隊百里基地で、飛行訓練のため滑走路に向かっていた戦闘機の主脚が折れ、誘導路上で出火した。パイロット2人は脱出して無事で、火は約20分後に消し止められた。主翼と燃料タンクの一部が地面に接触したといい、機体から漏れた燃料に引火したとみられる。基地は機体を現場に保存しながら原因を調べている。

基地によると、機体は第7航空団第302飛行隊所属のF4戦闘機。滑走路脇で最終点検を終え、滑走路に入ろうとしたところだった。機体の点検は同日朝も格納庫で行われたが、その際、異常はなかった。

基地の敷地には共用の茨城空港があるが、民間機の運航に影響はなかった。

小野寺五典防衛相は同日、防衛省で「飛行の安全に関わる重大な問題だ」と指摘。F4で飛行前に主脚が折れるトラブルは過去になかったといい、1機ずつ安全性を確認して飛行させる方針を明らかにした。

F4戦闘機は老朽化が進んでおり、防衛省は最新鋭ステルス戦闘機F35を今年度末から順次配備し、入れ替える。

事故により19日の飛行訓練を実施するかは未定。基地では29日に航空観閲式が予定されている。事故当時、周辺には、カメラを持った航空ファンの姿が多く見られた。

千葉県から来た男性は「機体から真っ赤な炎が上がり、黒煙が立ち込めていた。炎が20メートルくらいは上がっていた」と話し、「一歩間違えば大惨事。恐ろしい」と顔をこわばらせた。

石岡市から来た男性は「ここ四十数年間は事故がなかった。観閲式も控えているのに」と不安げな様子で語った。

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