2017年11月7日(火)

航空落下物 稲敷、河内に集中 県内、成田の飛行ルート

初の対策会合 国交省

稲敷市で見つかった航空機のパネルを確認する全日空の関係者=9月27日夜、成田空港
稲敷市で見つかった航空機のパネルを確認する全日空の関係者=9月27日夜、成田空港

航空機からの部品落下が後を絶たない。県内では成田空港の飛行ルートに当たる稲敷市と河内町に集中することが、国土交通省のまとめで分かった。同省は6日、専門家を加えた対策会合を初めて開催。今後、ワーキンググループ(WG)を設け、未然に落下を防ぐ具体的措置を検討していく。

「空き地に部品が落ちている」。9月27日朝、稲敷市江戸崎甲の会社敷地内で台形状のパネルが落ちているのを従業員が見つけた。長い辺が60センチ、短い辺が30センチ、高さ約150センチ、重さ約3キロの強化プラスチック製で、全日空機から落下したものと判明した。

2003年7月には、旧総和町(現古河市)の民家に航空機エンジンの部品が直撃し、屋根瓦が壊れた。

同省によると、1978年の成田開港以来、県内では6日までに21件の落下物が確認されている。全て同空港を発着する航空機から落ちたもので、航空灯レンズやパネル、半月状の金属などさまざまだ。

落下場所は、稲敷市(旧新利根町、旧江戸崎町、旧桜川村)が12件と最多。次いで河内町(旧河内村)が7件と、現2市町に集中。日立と古河(旧総和町)両市が1件ずつだった。

全国では2009年4月から16年10月までの7年半に、437件が確認されている。今年9月には、大阪市内を走行中の乗用車に、KLMオランダ航空機から落下した重さ4・3キロのパネルが直撃した。過去には落下物が体に当たるなどして人がけがをしたケースもある。

航空法で、報告が義務付けられているのは、国内の航空会社による金属100グラム以上、面積100平方センチメートル以上などと部品の規模が限られるほか、外国航空会社に報告義務はない。

10月、相次ぐ落下を受けて石井啓一国交相は「国民の不安払拭(ふっしょく)に努めたい」と述べ、外国航空会社にも部品を落下させた場合は同省や空港に報告するよう要請すると述べた。

この日の対策会合には、国交省航空局幹部や大学教授のほか、ボーイング社などのメーカー社員ら計約40人が出席。国によって落下物の危険性に対する認識に隔たりがあることから、共通認識の醸成が必要だという意見が上がった。

航空法は、部品落下時の報告義務以外に罰則を定めているが、WGでは、落下自体をいかに防ぐかに主眼を置き、脱落しやすい部品の点検整備の義務付けなどを検討する。(松原芙美)

全国・世界のニュース

2017 年
 12 月 17 日 (日)

メニュー
投稿・読者参加
サービス