所属団体越え75人が新作 企画展「アート、現在進行中」 県天心記念五浦美術館



文化庁の芸術家海外研修制度を活用した作家75人の作品を集めた企画展「アート、現在進行中」が、北茨城市大津町の県天心記念五浦美術館で開かれている。日本画、洋画、版画の新作75点が並び、来年2月4日まで。

同展は、1967年度に始まった研修制度の50周年を記念して企画された。美術関係で1年間の同制度を利用したのは計約1300人。企画展は、このうち75人が新作各1点を出品し、日本画15点、洋画42点、版画18点が展示されている。

第2回天心記念茨城賞を受賞した日本画の西田俊英さんは、92年度に派遣されたインドの光景をモチーフに、幻想的な雰囲気を表現した「月と孔雀くじゃく」を出品。奥谷博さんは第1回派遣組で67年度に渡仏。出品作「Peace」は平和の大切さを祈りながらパリ郊外の新凱旋門と少女を描いた。文化功労者で洋画の絹谷幸二さんは富士山の周囲に平等院鳳凰堂の飛天を配置、赤と金箔(きんぱく)が鮮やかな「旭日富嶽来迎図(きょくじつふがくらいごうず)」を描いた。

同館首席学芸主事の村山佐知子さんは「多彩な表現方法が魅力で、それぞれの魅力を味わってほしい」と話した。

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