2017年12月19日(火)

珍渦虫の新種発見 日本近海で2個体採取

筑波大などチーム

三浦半島沖で採取された珍渦虫の新種
三浦半島沖で採取された珍渦虫の新種

筑波大などのチームは18日、生態が謎に包まれた原始的な海の動物「珍渦虫(ちんうずむし)」の新種を日本近海から発見したと発表した。世界で6種目。これまでの発見例よりも近海で水深が深すぎず採取しやすいのが利点という。動物の起源や進化過程を探る研究に役立つと期待されている。

新種発見の論文は同日付の英国の科学誌で公開された。

珍渦虫は脳や肛門などがなく、単純な体を持つ海生動物。二枚貝を食べることは分かっているが、詳しい生態は未知の部分が多い。

チームは2013年に東北沖の水深517〜560メートルで1個体、15年に三浦半島沖の水深380〜554メートルで1個体を底引き網のような方法で採取。体長は約5センチで、コンピューター断層撮影(CT)の技術で詳しく調べたところ、従来の渦虫と異なり、前端に小さな穴があることを発見。遺伝子も異なり、新種であることを突き止めた。

これまでは北欧や東太平洋で発見されていたが、冬には海が凍結したり水深が深すぎたりして採取が困難だった。一方、新種は採取もしやすい場所と水深に生息している。

筑波大下田臨海実験センターの中野裕昭准教授は「珍渦虫は生殖や、卵から成体までの成長の過程は完全に分かっていない。この種で研究を重ね生息状況を明らかにしたい」と話した。 (綿引正雄)

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