2018年2月7日(水)

小説家・額賀さん、神栖で講演 故郷の風景、作品に反映

鹿行地域舞台 「自分に刻まれている」

講演会で創作秘話など語った小説家の額賀澪さん=神栖市大野原
講演会で創作秘話など語った小説家の額賀澪さん=神栖市大野原

行方市出身の小説家、額賀澪さん(27)の講演会が3日、神栖市大野原の市立中央図書館で開かれた。松本清張賞や小学館文庫小説賞など名だたる賞を受賞した額賀さん。著作の多くが、地元の行方市や鹿行地域を舞台にしていることなど創作秘話を明かしながら「自分の中に故郷が風景として刻まれている。私が18歳まで住んできた鹿行地域の影響が、多大に作品に反映されている」と語った。

額賀さんは旧麻生町(現行方市)生まれ。地元の旧麻生一中、清真学園高(鹿嶋市)を卒業後に上京。日本大学芸術学部文芸学科で学んだ後、都内の広告代理店に勤務しながら執筆活動を続けている。

小学3年で「ハリーポッターシリーズ」など読書にのめり込んだ額賀さん。小学4年の時に見たスタジオジブリの映画「耳をすませば」に登場する主人公が小説を書く場面に影響を受け、小説を書き始めた。「それまでは読むものだった小説が、自分でも書けるんだと思った」

第22回松本清張賞を受賞したデビュー作「屋上のウインドノーツ」(2015年)も、母校の麻生一中での吹奏楽部活動がベースとなった青春小説。額賀さんは同作について「なんとなく入った吹奏楽部だったが、中学3年で県大会に出場できたことが思い出深く、作品に反映された」と話し「部活の友人の一人が私が書いた小説を読んでくれたことがうれしく『将来作家になるのもいいな』とぼんやり考えた」と振り返った。

第16回小学館文庫小説賞の「ヒトリコ」(15年)も行方市や旧麻生一中、鹿嶋市の鹿島神宮、「さよならクリームソーダ」でも行方市の白浜少年自然の家やレンコン畑などの風景が登場することを紹介した。作品に地元の風景を多く登場させる背景にも触れ、大学時代「住んでいる人から見たら『何もない』という地元でも、実は外から見たら面白い土地や文化、方言がある。地元で小説を書いたら君たちらしいオリジナリティーある作品が書ける」とのアドバイスに影響を受けていることを説明した。

講演会では、出版社の編集者や表紙デザイナー、書店員などの仕事内容も紹介し、額賀さんは「本との出合いは一期一会。多くの人の思いが詰まった1冊と出合うチャンスを大切にしてほしい」と結んだ。(三次豪)

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