2018年2月14日(水)

「共楽館」活用探る 日立で創建100周年シンポ

産業遺産を「観光拠点に」

歴史的建造物を生かしたまちづくりについて活発な意見が交わされた共楽館創建100周年記念シンポジウム=日立市幸町
歴史的建造物を生かしたまちづくりについて活発な意見が交わされた共楽館創建100周年記念シンポジウム=日立市幸町

日立鉱山(現・JX金属)の娯楽施設として建設された日立市白銀町2丁目の「共楽館」(現・日立武道館)の創建100周年を記念したシンポジウムが11日、同市幸町1丁目の日立シビックセンターで開かれ、歴史的な建造物を生かしたまちづくりの在り方が話し合われた。

共楽館は1917年2月に完成。回り舞台を備え、歌舞伎や音楽会、大相撲巡業などが行われ、市民に親しまれた。67年に市に寄贈され、市は武道場として改修。99年に国登録有形文化財、2009年に市指定文化財になった。

シンポジウムは、認定NPO法人「共楽館を考える集い」を中心に組織された創建100周年記念事業実行委員会(貴島光彦代表)が主催。「『産業遺産・文化資産・地域景観』を生かしたまちづくり」をテーマに議論を交わし、市民など約130人が詰め掛けた。

文化財の専門家で構成する日本イコモス国内委員会の苅谷勇雅副委員長による基調講演の後、パネルディスカッションが行われた。

秋田県小坂町の芝居小屋「康楽館」の高橋竹見館長は、自身が社長を務める第三セクター・小坂まちづくり会社による小坂鉱山に関係する建造物を活用した取り組みを紹介。常陸太田市の鯨ケ丘商店会の渡辺彰会長は40年以上関わってきたまちづくりの経験を踏まえ、「商店は自由でみんなが共有する空間。これを生かし、知り合い同士の縁をたぐり寄せ、各店が持つ物語を伝えようと取り組んでいる」と語った。

同NPOの佐藤裕子代表は「建物を残すことは文化を残すことを理念にしてきた」とし、1993年に設立された同NPOのこれまでの活動を説明。その上で「共楽館を観光の拠点にしたい」と力を込め、「その土地の歴史を知って誇りに思わないと残っていかない。共楽館が知る場、学ぶ場になったらいい」と述べた。コーディネーターを務めた苅谷氏は「共楽館を保存する活動にとどまらず、日立鉱山などと連携すると産業遺産としての広がりが出る」と指摘した。 (川崎勉)

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