2018年3月8日(木)

つくば・上境旭台貝塚 縄文後期の漆器40点

「技術の高さ物語る」

縄文時代後・晩期の竪穴住居跡
縄文時代後・晩期の竪穴住居跡

県教育財団は7日、つくば市栄の上境旭台(かみざかいあさひだい)貝塚発掘調査で、縄文時代後期の漆器約40点などを確認したと発表した。縄文時代の漆器が出土するのは県内で初めて。全国的にも珍しく、同財団は「漆工や木工技術の高さを物語る貴重な発見」と話している。

調査対象は台地の上層から低地までの3718平方メートル。縄文時代後・晩期(約4千〜3千年前)の集落跡で、台地部と斜面部、低地部の3カ所で行われ、コンテナ約700個分の遺物を発見した。

注目は水辺だった低地部で見つかった漆器。当時の姿のまま出土した。顔料のベンガラが付いた磨り石や、木をくりぬく前の未成品が出土し、同遺跡で作られた可能性が高い。漆は赤や黒の顔料を器に塗るためののりとして使われた。水気を多量に含んだ泥に包まれていたため腐敗せず残った。このうち表面に精巧な線の文様がある赤漆の鉢は、内側にも雲形と円形を組み合わせた文様があり、同財団は「土器では見受けない表現」と指摘する。

台地部では、竪穴住居跡8棟や土坑約830基など集落跡を確認。土器や土偶、耳飾りなどの土製品と、石器や石製品が大量に見つかった。直径約8メートルの大型の竪穴住居跡や深さ2メートル以上の円筒状の土坑もあった。斜面部では、斜面貝層が見つかり、土のう袋約1700袋に及ぶヤマトシジミやハマグリなどの貝殻が出土した。同財団は「台地上で生活し、斜面部に廃棄場を構え、低地部を水場として利用していた景観が見える」と話した。

調査は2007年度から継続的に実施され、今回は第8次。同財団は現地説明会を11日午前10時半から予定し、「漆器は保存処理をすると変色する。今しか見られない」と参加を呼び掛けている。問い合わせは同財団中根事務所(電)080(3405)9059

(大貫璃未)

出土した縄文時代後期の「赤漆塗り鉢」は内側にも文様が施されている=つくば市栄
出土した縄文時代後期の「赤漆塗り鉢」は内側にも文様が施されている=つくば市栄

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