2018年4月13日(金)

茨城県内公立小、標準服5% 統廃合で導入の動き

保護者「統一感が出る」/識者「合意形成が重要」

標準服で入学式に臨む新1年生=小美玉市納場の市立納場小
標準服で入学式に臨む新1年生=小美玉市納場の市立納場小

都内の区立小学校が海外高級ブランド監修のデザインを採用して話題を呼んだ標準服(制服)。茨城新聞が県内の採用状況を調べたところ、公立小での導入は24校で全体の5・0%に限られていた。伝統的に採用している学校がほとんどだが、統廃合に伴い新たに取り入れる動きもあった。保護者は「統一感が出る」と肯定的に受け止める。識者は「保護者たちとの合意形成が重要」と指摘する。

■団体意識

県内多くの公立小で入学式が開かれた9日。小美玉市納場の市立納場小では、新1年生を含む全校児童が統一した標準服を着て臨んだ。同校が採用しているのは襟がない紺のブレザーだ。男児は半ズボン、女児はスカートをはく。1973年に採用した。

久保田輝男校長は「団体意識を高められる」と利点を挙げる。次男の入学を見守った母親(40)も「私も納場小出身。同じ服を着ていたので感慨深い。そろっている感じが出て良い」と好感を示す。

■規定法令なし

県教委によると、標準服に関する定義は「義務ではないが着用が望ましい服装」とされるが、実質的な制服の役割を果たしている。規定する法令はなく、その採否は最終的に校長が決めるケースがほとんどだ。

茨城新聞社が全44市町村の教委に取材したところ、採用は水戸と稲敷、鉾田、小美玉、茨城、大洗の6市町計24校にとどまった。県内の市町村立小は1日現在で480校。国立、義務教育学校除く全体の採用率は5・0%だった。

実際の標準服のデザインは、襟の有無など若干の違いはあるものの、各校でおおむね同じだ。上は紺のブレザー、下は半ズボンかスカートのセットになる。中に着るポロシャツやブラウスを加えた価格は1万5千円程度。最も高いケースでも2万円前後だった。

■週1の洗濯日

着用の場面もさまざまだ。納場小と鉾田市立旭東小は快適性を重視、登校後は体操服に着替えて過ごす。

水戸市立城東小は水曜日を標準服洗濯のための「自由服の日」と定めている。同市立常磐小は「着なくてはならないのは式典だけで普段は自由」と、柔軟な運用をしている。

採用の理由については、「昔からなので、特に考えたことはない」とする学校と教委が多かった。一方で、明確な方向性を持って始めた学校もある。複数の学校が統合して誕生した茨城町立青葉小(15年)と葵小(16年)。両校の担当者は「多くの学校が合わさってできたので、保護者の意見を踏まえて統一感を出そうとした。統合前に採用していた学校があったので、伝統を引き継ぐ意味もある」。

本県のこうした状況について、茨城大教職大学院の加藤崇英准教授(学校経営)は「東京の事例は極めて特殊だったために注目されたが、茨城ではうまく導入している印象」とみる。採用や運用は「学校と保護者との合意をつくるのが第一前提となる」と指摘している。 (鈴木剛史)

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