2018年4月27日(金)

ランドセル早まる商戦 各店、囲い込み 自治体、贈呈や助成

保護者に商品を説明するバンビ鞄工房の海野和典営業部長(左)=21日、水戸市笠原町
保護者に商品を説明するバンビ鞄工房の海野和典営業部長(左)=21日、水戸市笠原町

来春の新小学1年生に向けたランドセル商戦が茨城県内で動き出した。近年は購入時期が早まる傾向にある。各店はアプリで顧客にアドバイスしたり早期購入割引を行ったりして差別化を図る。一方、自治体が子育て支援策としてランドセルを贈るケースも目立つ。

■冬から春へ
4月21日、水戸市笠原町のバンビ鞄(かばん)工房水戸店。ランドセル展示・予約の特設コーナーが親子連れでにぎわっていた。顧客の要望を受ける形で、特設コーナーの開設を昨年より約2週間早めた。

来年4月に小学生に入る長女(5)と訪れた那珂市の〓舘智美(えんだてさとみ 〓はけもの偏に犬)さん(42)は「2歳上の長男の時は、ゴールデンウイークに買いに来た。早い分、子どもと時間をかけて選べるので楽しい」と喜び、長女が気に入った紫色のランドセルを手に取った。

日本鞄協会ランドセル工業会によると、ランドセル商戦は10年ほど前まで冬場が主流だった。購入時期が早まる背景には、会員制交流サイト(SNS)で情報交換する保護者の多さがある。同工業会は「口コミで人気の商品を早く買いたがる人も多い」と購入者の傾向を指摘。半面、「少子化も絡み、店側による『囲い込み』の戦略もあるのでは」とみている。

■6年の保証
バンビ鞄工房では、ランドセルの顧客対応を充実させた。アドバイザーが子どもに応じた商品を紹介したり、無料通話アプリ「LINE」の公式アカウントを活用して相談に乗ったりしている。商品は職人による手作り。丈夫さをアピールする一方、6年間の商品保証を付けた。

同社の海野和典営業部長は「長く使うものなので、納得いただけるまで丁寧に応対したい。お子さまにあったものを選ぶのが一番」とPR。教科書や配布物の大きさに応じてサイズを変更させるなどの改良も重ねている。

水戸市泉町の京成百貨店でも26日にランドセルを売り出した。販売は昨年より約3週間も早く、早期購入割引でお得感を強調する。

■30色を用意
県内では、行政側でランドセルを新1年生に贈るケースも多い。県教委によると2016年4月時点で、日立市や土浦市など10市町が新1年生にプレゼント。いずれも子育て世代の負担軽減が狙いだ。

日立市は1975年、第1次オイルショックによる物価高騰を機に贈呈を始めた。約40年間で素材は布から合成皮革に代わった。入学式の日、教室の机の上に置いておく演出も好評だ。「入学お祝いの意味もある」と担当者は語る。

筑西市は本革製品を贈っている。値段は4万円相当。利根町は例年30色ほどをそろえて展示会を開き、自由に選んでもらっている。ほかに石岡、高萩、北茨城、鹿嶋、桜川、小美玉の各市がプレゼントしている。

10市町以外では、大洗町が最大で1万円を助成する制度を昨年度から始めた。担当者は「祖父母が孫へのプレゼントとして贈ることも多いので、選ぶ楽しさを失わないようにした」と話す。 (鈴木剛史)



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