2018年6月14日(木)

土浦のNPO活動5年 スポーツ通し成長応援 格闘技や器械体操

運動苦手な子ら指導

渡辺裕貴さん(右)の指導を受けボクシングの練習に励む子どもたち=土浦市右籾
渡辺裕貴さん(右)の指導を受けボクシングの練習に励む子どもたち=土浦市右籾

運動の苦手な子どもたちにスポーツの楽しさを伝えようと、土浦市内で活動しているNPO法人が本格活動から5年を迎えた。種目はボクシングから器械体操、マルチスポーツと幅広い。いじめを受けたり意思をはっきり言葉にできなかったりとさまざまな問題を抱える子どもたちも参加。あいさつや運動を通して、徐々に成長をつかもうとしている。

「こんにちはー」「よろしくお願いします」。子どもたちの大きく張りのある声が公民館の室内に響く。この日はボクシングのクラスに男女約10人の小中学生が集まり、練習に励んだ。

運営するのは、同市右籾に拠点を置くNPO法人「ワールドワイドドリームス」。フィットネスジムのトレーナーだった理事長の渡辺裕貴さん(31)が、2012年12月に設立し、翌年から活動を本格的に行っている。

器械体操、ボクシングやキックボクシング(護身術)のほか、縄跳びや駆けっこなど数種の運動を同時に行うマルチスポーツを、曜日ごとに市内各所の公民館や学校体育館で約1時間行う。市内や近隣市から計50人余の小中生が通う。

学校の体育では、うまくできず劣等感を持って楽しめない子が多く、多動症など何らかの問題を抱える子どももいる。渡辺さんは悩みを聞きながら助言し、クラスに継続参加できるように促していく。

ボクシングのクラスでは、あいさつや礼儀を重視。始まる前に、大きな声であいさつを繰り返す。グローブを着けてミットを打ったり、新しい動きを身に付けたりするが、「技術的にはうるさく言わず、楽しませ、子どもの良い面を褒めて伸ばす。続けることでスポーツすることが好きになり本気になる」と渡辺さん。

クラスを通してボクシングに興味を持ち、ジムにも通う牛久市の中学2年、男子(14)は、5年前の入会時はいじめにも遭っていたというが、「今はとても楽しい。自信が付き、心が強くなり、余裕も生まれた」と笑顔を見せる。父親も「性格的にも強くなり変わってきた」と話した。

渡辺さんは「親は今日だけ見て『なぜできないのか』と言ってしまうが、教育は長距離マラソン。1年たって少しでも良くなり、人格形成につながれば」と期待を込めた。 (綿引正雄)

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