2018年9月12日(水)

【論説】相次ぐ大災害 県内でも十分な備えを

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西日本豪雨、北海道地震と大きな災害が相次いで列島を襲っている。本県でも近年、東日本大震災、つくばの竜巻、常総水害と自然の猛威に度々さらされ、多大な被害を受けていることは記憶に新しい。災害はいつなんどき訪れるか分からない。命に関わる重大事に遭遇することもあり得る。災害の教訓を忘れず、あらためて備えを確認しておくことが大事である。

最大震度7を記録した北海道地震は死者41人、負傷者671人となった。犠牲者の多くは厚真(あつま)町の土砂崩れだが、道内では人的被害ばかりか、家屋の損壊、停電、断水、道路や鉄道の寸断など生活基盤も深刻な打撃を受けている。多くの市民が不自由な生活を強いられていることは想像に難くない。

本県でも2011年の東日本大震災で甚大な被害を受けた。全国で1万8000人を超える死者、行方不明者を出し、県内でも24人が死亡、1人が行方不明となった。多くの生活基盤が破壊され、県民は水や食料、ガソリンの調達すら困難となった。電気や通信手段の復旧に時間を要し、道路や鉄道、港は各地で深刻な損傷を受けた。さらに福島第1原発事故による汚染が追い打ちを掛けた。

震災後、県民、行政共に災害への備え、防災へ力を尽くしてきた。それでも時がたつにつれ、どうしても個々の意識は薄れがちだ。北海道の被害を見るにつけ、支援の手と同時に、頻発する地震への自らの備えをあらためて確認しておく必要があろう。

それにしても大きな災害が多発している。2年前の16年4月には震度7を記録した熊本地震があり、50人が死亡、関連死を含めると犠牲者は267人に上る。今年は4月に島根県西部、6月には大阪府北部で強い地震があり、大阪では5人が死亡、負傷者は435人に上った。

自然の猛威は地震ばかりではない。温暖化の影響などもあり、台風や豪雨をはじめ自然災害の破壊力が増している。県内では大震災の翌年5月、つくば市などで竜巻が発生。被害は同市のほか常総、常陸大宮、筑西、桜川の各市、栃木県に及び、県内では死者1人、負傷者41人となった。つくば市を中心に住宅など約1500棟が被害を受けた。国内観測史上、最大規模の竜巻とされた。

関東・東北豪雨で、鬼怒川の堤防が決壊し、常総市が大水害に見舞われたのは15年9月。丸3年を迎えた今月10日、献花や黙とうがささげられた。この水害では常総市で2人、境町で1人が死亡、常総市の3分の1に当たる40平方キロが浸水した。台風や台風から変わった低気圧に向かって湿った空気が流れ込み、記録的な豪雨となった。

台風の巨大化、集中豪雨は常態化しつつある。今年7月には西日本や東海地方にかけ、広範囲で観測史上1位の雨量を記録。死者は広島、岡山県を中心に221人に上った。多くの家屋、生活基盤が破壊され、復旧には相当の時間を要するものとみられる。今年は台風の上陸が相次ぎ、9月4日に西日本を襲った台風21号は高潮を招き、大阪や神戸では過去最高の潮位となった。329センチを記録した大阪では、関西空港の滑走路が水没した。

常に災害と隣り合わせにいる現実を忘れてはならない。そして身を守るにはまず自分自身の自覚と備えが欠かせない。

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