2019年6月22日(土)

常総市立夜間中学 来春開校へ 準備着々 茨城県内初 運営ノウハウ蓄積

23日に開かれる夜間中学説明会のチラシを持つ常総市教委の担当者
23日に開かれる夜間中学説明会のチラシを持つ常総市教委の担当者

■市教委 23日、説明会開催

常総市で、来年4月の公立夜間中学の開校に向けた準備が進んでいる。県内初の取り組みで、開設される市立水海道中学校(同市小山戸町)に準備室が発足。市教育委員会の担当者が先進校を精力的に視察するなど、学校運営のノウハウを学んでいる。市教委では認知度を高めようと、23日に説明会を開催。入学を希望する人数が予想できないため、水海道中のホームページでアンケートを募っている。

■ゼロから出発

水海道中は関東鉄道北水海道駅から徒歩約10分。準備室は4月1日に発足し、教頭と教諭が1人ずつ配置されている。

準備室と市教委はこれまで、夜間中学の先進校4校を視察。1951(昭和26)年に開校した東京都足立区立第4中学校や、埼玉県川口市立芝西中学校陽春分校などに足を運んだ。

教育課程の編成や教師の配置、使用する教科書、開校までの流れなど夜間中学のイロハを各校の担当者から教わってきた。準備室の石塚邦彦教頭は「常総は茨城でも前例がないゼロからのスタート。万全な体制で開校できるように、今後も視察を続ける」と意気込む。

■外国人ニーズ

夜間中学の生徒は一般的に三つに大別される。若い頃に普通教育を受けなかった高齢者と、不登校などの理由で中学校に通わないまま卒業した「形式卒業者」、母国で十分な教育を受けないで来日した外国人だ。

常総市には現在、ブラジルやフィリピン、ベトナムなどの外国人約5千人が住んでいる。市の人口に占める割合は約8%と県内市町村で最も高い。石塚教頭は「土地柄的に外国人の入学者が多いと予想される。授業は日本語。理解にばらつきがある場合は能力に応じてクラスの中でグループ分けしたりする」と想定する。

入学者がどの程度になるか、現時点で判断できないことが悩ましい。1年目は生徒20人を募集する予定だが、小野澤弘之教諭は「今のところ、ホームページのアンケートには23件の回答があった。うち15件は日本人。あくまでもアンケートなので、実際どうなるのか読めない」と語る。

■7月から募集

授業は平日午後5時半〜同8時40分の4限で行われる。途中20分の休憩時間があり、持参した食事が食べられる。

科目は昼間の中学と同じで国語や数学など必修9教科と道徳など。教室は校舎3階の多目的室を使う予定だ。

授業料は義務教育のため無料。生徒の募集期間は7月1日〜9月30日。国籍や居住地などの制限は設けず、学齢を経過した16歳以上なら誰でも対象だ。

募集が予定人数に達しない場合は追加で募集。入学者は面接を経て決定される。

入学希望者説明会は8月8日を皮切りに計4回、水海道中で行う。市教委はこれに先立ち、今月23日午後2時から市役所本庁舎で全体的な説明会を開く。

市教委の蛯原高司指導課長は「学び直しの場である夜間中学を知らない人は多い。まずは知ってもらうことが大事。市全体で機運を高め、興味のある方には説明会に参加してもらいたい」と話している。

夜間中学に関する問い合わせは常総市指導課(電)0297(44)6345へ。 (今橋憲正)

★夜間中学

戦後間もなく、昼間働く子どもたちのために始まった。2016年12月に「教育機会確保法」が成立し、国は全都道府県に設置を目指している。現在は9都府県に33校あり、今年4月には埼玉県川口市と千葉県松戸市が22年ぶりに開校した。生徒数は全国で約1700人。このうち8割が外国人とされる。



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