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《茨城国体》自転車 女子チームスプリントV 山口・梶原組 圧巻

〈自転車女子チームスプリント決勝〉初優勝を果たした本県選抜の山口真未(左、テクノスジャパン)・梶原悠未(筑波大)組=取手競輪場、鹿嶋栄寿撮影
〈自転車女子チームスプリント決勝〉初優勝を果たした本県選抜の山口真未(左、テクノスジャパン)・梶原悠未(筑波大)組=取手競輪場、鹿嶋栄寿撮影
〈自転車女子チームスプリント決勝〉初優勝を果たし、声を掛け合う本県選抜の山口真未(右、テクノスジャパン)・梶原悠未(筑波大)組=取手競輪場、鹿嶋栄寿撮影
〈自転車女子チームスプリント決勝〉初優勝を果たし、声を掛け合う本県選抜の山口真未(右、テクノスジャパン)・梶原悠未(筑波大)組=取手競輪場、鹿嶋栄寿撮影


加速と維持。それぞれの役割を果たせば優勝できる。自転車女子チームスプリント決勝で、山口真未(テクノスジャパン)と梶原悠未(筑波大4年)組が証明した。2位和歌山に2秒超の差をつける55秒072も圧巻の走りだった。

「うまく合わせて更新しよう」。本番の前、こんな言葉を掛け合った。念頭にあるのは、前日にマークした日本新の54秒960だ。

2人編成のレース。先頭は1周で離脱し、2人目が2周を終えるタイムで競う。第1走者の山口に求められるのは加速、そして、梶原にはスピードを落とさずに走り切る力が欠かせない。

迎えた一戦。緊張は感じない。全身で受ける地元からの声援が温かい。陸上七種競技出身の山口は瞬発力を生かし、男子並みと称される発進力で好スタートを切った。梶原も「姉のように慕う」という先輩の後ろをしっかり追走。風をしのいでもらい体力を保ちつつ、最後の1周を駆けた。予選で6年ぶりに更新した日本記録には届かなかったが、「風や時間帯の影響を考えれば、きのう以上の結果だ」と口をそろえた。

ともにナショナルチームのメンバー。ただ、短距離と長距離に分かれるため、「一緒に大会に出場する機会は多くない」(梶原)。それでも、心を合わせて地元国体での優勝を目指してきた。

2人の戦いはまだ続く。最終日の3日は山口がケイリン、梶原がスクラッチのそれぞれ決勝に臨む。いずれも個人種目だが、「応援してくれた人たちに恩返しする」。思いは一緒に2冠達成だ。


(鈴木剛史)

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