◆2020年6月◆
引き締まった空気感 見事
今月も身近な風景や動植物に目を向けた作品が多く寄せられました。応募数は141点でした。
最優秀賞に選ばれた野沢昇さんの「朝焼け」は、地上と水面の境目が美しく溶け合う風景写真です。撮影地は“逆さ筑波”や“ダイヤモンド筑波”の撮影で人気の筑西市の母子島遊水地。多くの写真愛好家が傑作を求めて通う場所ですが、好条件に出合うことはめったにありません。赤く染まった雲の質感、太陽が昇る少し前の引き締まった空気感を見事に切り取っています。
優秀賞には糸井隆さんの「ハロとタンポポ綿毛」と佐々木敏勝さんの「晩春」が選ばれました。「ハロとタンポポ綿毛」は、太陽の周りに光の輪が現れる気象現象「日暈(ひがさ)」がモチーフ。タンポポの綿毛が写真にリズムと季節感を与えています。
「晩春」は、田植えが終った後の水田地帯を走る列車と太陽が重なる瞬間を捉え、季節の移ろいを表現しました。作者の意図が明確に伝わる作品です。(写真映像部)
「朝焼け」 野沢昇(筑西市)
キヤノン 55〜200ミリ f10 オート ISO400=筑西市
「ハロとタンポポ綿毛」 糸井隆(常陸大宮市)
オリンパス 7〜14ミリ f22 1/320秒 ISO200=常陸大宮市
「晩春」 佐々木敏勝(日立市)
キヤノン 24〜105ミリ f16 1/500秒 ISO1000(プラス1補正)=常陸太田市
「朝のハマナスの精」 菅谷勲(鉾田市)
「昆虫ハンター」 根芝一夫(古河市)
「一瞬」 藤井美代志(かすみがうら市)
「ソーシャル・ディスタンスの争い」 佐藤邦夫(東海村)
「夢一夜」 望月森雄(常陸大宮市)
「アッ、見えた!」 野口晴重(土浦市)
「朝日につつまれて」 綿引勝春(大子町)
「ありがとう」 飯田正弘(常陸太田市)
「楽園の夜明け」 大和田健(筑西市)
「茶摘の頃」 田上勤(城里町)