◆2020年8月◆
大胆な構図で面白さ表現
今月も日常の風景や身近な動植物に目を向けた作品が目立ちました。応募数は142点でした。
作品を拝見していると、新しい生活様式の中で被写体選びに苦心されているのがうかがえます。一方、これまでとは違った対象に挑戦して新境地を開拓されている方や、初めて応募してくださる方もいて、うれしく思います。引き続き、皆さんの意欲作をお待ちしています。
最優秀賞は佐藤邦夫さんの「FACE」です。水面に顔を出したカエルの顔を大胆な構図で切り取りました。見る者をギョッとさせる迫力があります。グロテスクにも映りますが、どこか人間じみて愛嬌(あいきょう)もあります。「顔」の持つ面白さがストレートに表現された作品です。
優秀賞には川村昇司さんの「技 光る」と桜井孝さんの「早くちょーだい!」が選ばれました。「技 光る」は、光が透過して輝く天日干しの麺と背景の夏空が季節感を良く伝えています。職人さんのはにかんだ笑顔も写真の雰囲気に合っています。
「早くちょーだい!」は、エサをねだっているのでしょうか。右側の鳥がじらしているようにも見えユーモラスです。シャッターチャンスの良さに加え、構図も無駄がありません。(写真映像部)
「FACE」 佐藤邦夫(東海村)
ニコンD4 80〜400ミリ f5・6 1/500秒 ISO800=東海村
「技 光る」 川村昇司(水戸市)
ニコンD7000 16〜135ミリ f8 1/400秒 ISO200=大子町
「早くちょーだい!」 桜井孝(常総市)
キヤノン 70〜200ミリ f7・1 1/1000秒 ISO400=桜川市
「らいさま」 望月森雄(常陸大宮市)
「水辺模様」 綿引勝春(大子町)
「順番待ち」 根芝一夫(古河市)
「Landmarks」 石田脩平(笠間市)
「瞳に誘われて」 佐藤登(常陸大宮市)
「つくばの青い池」 大和田健(筑西市)
「虹の架け橋」 藤井美代志(かすみがうら市)
「雨にも負けない」 会田孝志(小美玉市)
「静かな朝」 道川つや子(茨城町)
「夏の夜」 佐々木敏勝(日立市)