◆2020年9月◆
コロナ禍の世相切り取る
今月は夏の終わりを感じる風景や動植物に加え、地域の祭りや年中行事を写した作品も寄せられました。応募数は143点でした。
最優秀賞は大和田健さんの「ソーシャル ディスタンス」です。下妻市の神社で行われた風鈴まつりをモチーフに、コロナ禍の世相をさりげなく切り取りました。参道に飾られた風鈴の涼やかな音色が響く情景をきっちり写し込みながら、あえて少し距離を置いて歩く2人にピントを合わせています。作者のジャーナリスティックな視点が光る作品です。
優秀賞には佐々木敏勝さんの「希望の光」と綿引勝春さんの「地蔵盆の夜」が選ばれました。「希望の光」は、新型コロナウイルスの影響で沈んだまちを元気づけようと、日立市役所をライトアップしたイベント。家族の後ろ姿に収束への願いを代弁させています。「地蔵盆の夜」は、関東地方では珍しい年中行事の一場面を薄暮の中に美しく浮かび上がらせました。本来は子どもが主役の行事ですが、被写体は年配の3人のみというのも時代を反映しています。貴重な地域の記録です。(写真映像部)
「ソーシャル ディスタンス」 大和田健(筑西市)
キヤノン 70〜300ミリ f10 1/160秒 ISO400=下妻市
「希望の光」 佐々木敏勝(日立市)
キヤノン 24〜105ミリ f6.3 1/40秒 ISO10000=日立市
「地蔵盆の夜」 綿引勝春(大子町)
キヤノン 10〜22ミリ f11 1/8秒 ISO1600=大子町
「お洒落な少女」 藤井美代志(かすみがうら市)
「夏の思い出」 藤田正司(筑西市)
「美味しくできるよ」 飯田正弘(常陸太田市)
「紅の花園」 根芝一夫(古河市)
「コロナに負けず」 鈴木治雄(常陸大宮市)
「夜明け」 山口定夫(常総市)
「晩夏」 桜井孝(常総市)
「弟」 小形佳昭(水戸市)
「涼」 平賀豊彦(城里町)
「これ最高!」 佐藤邦夫(東海村)
