◆2021年 9月◆
宙を舞う子 広がる思い
今月は、夏から秋へ季節の移ろいを感じさせる風景や、地域の小規模な催し会場で撮られたスナップなどを中心に、150点が寄せられました。
最優秀賞は川村昇司さんの「ドローンのように」です。晩夏の空とヒマワリ畑を背景に、バランスよく人物を配置し、爽やかなスナップ写真に仕上げました。タイトルの付け方も秀逸です。小型無人航空機を意味するドローンという言葉と作品を重ね合わせると、被写体の男の子がどこまでも高く飛んでいきそうに見えるから不思議です。男性の視線からは、子の成長を願う親の思いも伝わります。
優秀賞には野沢昇さんの「余情にひたる」と村山進さんの「彩りの夏」が選ばれました。「余情にひたる」は、笠雲が掛かる筑波山の夜明け。山麓に広がる朝霧と、花が咲き始めたソバ畑を取り込んで、初秋の情感を豊かに表現しました。
「彩りの夏」は、イベント会場での記念撮影でしょうか。色彩を意識して背景と構図を整理することで、素敵な作品に昇華させました。(写真映像部)
「ドローンのように」 川村昇司(水戸市)
ニコンD780 24〜120ミリ f9 1/320秒 ISO100=福島県
「余情にひたる」 野沢昇(筑西市)
ニコンD5600 18〜55ミリ f7 1/200秒 ISO400=筑西市
「彩りの夏」 村山進(高萩市)
キヤノン 24〜105ミリ f11 1/125秒 ISO100=日立市
「瀑布レインボー」 平沢徳孝(常陸太田市)
「帰り道」 飯田正弘(常陸太田市)
「小川のほとりで」 藤井美代志(かすみがうら市)
「バーチャル波乗り」 綿引勝春(大子町)
「浄土への架け橋」 大和田健(筑西市)
「夏の天河」 広瀬泰成(水戸市)
「朝霧」 山口定夫(常総市)
「ねぐらへ急ぐ」 佐藤邦夫(東海村)
「嵐の予感」 夕田盛利(鹿嶋市)
「待ちわびた秋」 糸井隆(常陸大宮市)
