鹿島宇宙技術センター 巨大パラボラ撤去へ 夏ごろ工事開始 台風被災、研究も節目:茨城新聞

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2020年1月31日(金)
鹿島宇宙技術センター 巨大パラボラ撤去へ 夏ごろ工事開始 台風被災、研究も節目
4月25日、記念式典


【写真説明】
実際に取り外したパネルを見せて説明する関戸衛副室長



情報通信研究機構・鹿島宇宙技術センター(鹿嶋市平井)は30日、直径34メートルのパラボラアンテナを撤去すると発表した。宇宙からの電波を利用した研究で成果を挙げてきたが、昨年の台風被害でアンテナが被災。研究が本年度で節目を迎えていたこともあり、運用の終了が決まった。

4月25日には、施設公開と「鹿島34メートルパラボラアンテナ運用終了記念式典」を開く。申し込みは31日午後2時から、同センターのホームページで受け付ける。式典では、高橋卓センター長らが成果や今後の研究について記念講演会を行う。研究に携わってきた電磁波研究所時空標準研究室の関戸衛副室長は「地域に愛されてきたアンテナとお別れを言う機会としたい。多くの人に来てほしい」と話した。

同センターによると、昨年の台風15号で強風にあおられ、アンテナの向きを調整する駆動モーターが故障。相次ぐ台風に備え、主反射鏡の全パネル約340枚を取り外していた。再運用には約2億円かかることや老朽化も見られたため、費用対効果から撤去が決まったという。撤去工事は夏ごろから始まる予定。

アンテナは1988年に完成。電磁波の干渉技術(VLBI)を用いて、大陸移動の観測や、小惑星探査機「はやぶさ」などの軌道決定の技術に貢献するといった数々の成果を挙げてきた。全国にあるアンテナで3番目の大きさで、地元のシンボルとして親しまれてきた。約700人以上が訪れる同センターの一般公開でも人気の設備だった。

錦織孝一鹿嶋市長は「市民から親しまれてきたアンテナの撤去は寂しいが、研究施設としての価値や地域への貢献に変わりはなく、引き続きその役割に期待したい」と話している。(松浦かえで)




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