鉾田で広域避難の説明会始まる 東海第2事故を想定:茨城新聞

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2020年2月5日(水)
鉾田で広域避難の説明会始まる 東海第2事故を想定
県頼みに住民不満、課題山積も目立つ空席


【写真説明】
原子力災害発生時の広域避難計画案に関する住民説明会=鉾田市造谷



原子力災害を想定した鉾田市の広域避難計画案に関する住民説明会が3日、同市造谷の旭地区学習等供用施設で開かれた。避難体制や安定ヨウ素剤の配布、避難場所などを住民に説明したが、会場には空席が目立った。説明会は9日まで市内各所で開かれる予定。

同市の一部地域は、日本原子力発電(原電)東海第2発電所から30キロ(UPZ)圏内。国はUPZ圏内の市町村に対し同計画を策定するよう求めている。事故発生時の避難対象地区は、旭東、旭北、旭西の各小学校区の全部と、旭南、鉾田北の各小学校区の一部で、対象人数は約1万4千人。

市は計画案で、重大事故発生時は旭南、鉾田北の各小学校区の住民計5800人余りが鹿嶋市へ避難し、その他の避難対象者は30キロ圏外の鉾田市内へ避難するとの方針を提示。マイカーでの避難に加え、要配慮者や車を持たない住民に対しては福祉車両やバスを手配するとしている。

30キロ圏外への退避時に必要な検査場所や避難経路が通行できなかった場合の代替ルートの選定など、計画策定には今後も県との調整が必要という。

参加者からは「ペットを含めた動物や家畜の避難はどうするのか」「バスの配備など県の決定が市に下りてくるのが遅くなるのでは」「予行練習やシミュレーションは考えているのか」など質問や意見が出た。一方、参加者数は市側や関係者を含め40人余りで、参加者からは「地区ごとの説明会が必要ではないか」との要望もあった。

説明会終了後、同市荒地地区から参加した女性(68)は「課題が多すぎて、何のための説明会だったのか分からない。計画は県頼みで、市としての意思が感じられなかった」と不満そうな表情を見せた。

市危機管理室は「住民の意見を今後の計画策定の参考にして、地域と行政が一体となって考えていきたい」としている。(大平賢二)




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