境一家殺傷1年 願う解決、風化を懸念 有力情報懸賞金 住民、犯人に怒り根強く:茨城新聞

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2020年9月23日(水)
境一家殺傷1年 願う解決、風化を懸念 有力情報懸賞金 住民、犯人に怒り根強く


【写真説明】
被害者宅に続く道。県警の規制線が引かれている=境町若林



境町若林の住宅で昨年9月、会社員の小林光則さん=当時(48)=と妻でパート従業員の美和さん=当時(50)=が殺害され、長男(14)と次女(12)の子ども2人が重軽傷を負った一家殺傷事件は、23日に発生から1年を迎えた。不安な日々を過ごした現場近くの住民は、普段の生活を取り戻しつつある。解決の兆しが見えない中、事件の風化を懸念する声がある半面、犯人に対する怒りも根強く聞かれる。防犯意識の高まりを受け、町内では防犯カメラの整備が着々と進む。

被害に遭った長男の元同級生で中学2年の女子生徒(14)は、今もたびたび長男と話をしているという。「『元気?』と聞いたら『元気』って返して、安心したけど、前より少し痩せていた」と、8月上旬ごろの会話を振り返る。

発生当初、学校では事件の話で持ち切りだったが、現在は話題に上ることがなくなった。女子生徒は「それでも忘れられない。早く犯人が捕まってほしい」と話す。

現場近くに住む40代女性は「子どもたちがあまりにかわいそう。犯人がいまだ悠長に生活しているかと思うと腹立たしさしかない」と憤る。

一方、新型コロナウイルスの感染拡大が住民の意識や捜査に影響を与えている。70代男性は「さまざまな集会が立ち消え、近所と話ができていない。事件の話もすっかりしなくなった」と事件の風化を心配する。

犯人像を絞り込めないまま捜査は難航。犯人につながる有力な情報を提供した人に対する懸賞金100万円が23日に設けられた。懸賞金は境地区防犯協会や警察OB、住民有志が出資。捜査関係者は「事件を解決してほしいとの住民の願いが込められている」と受け止める。

町が設置した防犯カメラは昨年度までに79台、本年度までの累計では129台に達している。町は今年1月、家庭用の防犯カメラ1台につき最大1万5千円を補助する制度も始めた。昨年度は40台、本年度は今月15日までに32台の申請があった。

橋本正裕町長は「事件の一日でも早い解決を望む」とコメントしている。




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