【エンタメ総合】
堂本光一、『SHOCK』とは「永遠であってほしい」 “専用劇場”構想にも言及
KinKi Kidsの堂本光一が29日、東京・帝国劇場でミュージカル『Endless SHOCK』大千穐楽を迎え、丸24年の歴史に幕をおろした。初演から上演されてきた同劇場は来年2月から建て替えのため休館に。今年出演したキャストがそろったカーテンコール後、光一は観客のいなくなった客席で、報道陣の囲み取材に参加した。
【写真】お疲れ様でした…!大きなバラ束とくす玉で労われた堂本光一
2000年11月の初演では、当時帝劇史上最年少座長として光一が21歳で同劇場初出演・初主演に。以来、毎年上演し続け、全日程即日完売を毎公演積み重ねてきた『SHOCK』シリーズ。上演回数は2128回。代役なしの単独主演舞台としては、ほかに類をみない大記録を残し、この日、現地のほか全国の劇場で行われたライブビューイングは7万人のファンが見届けるなか、ファイナルとなった。
撤収の始まったステージを背にした光一は「はやくみんな(次に上演される)『レ・ミゼラブル』に行きたいんです」と苦笑。上演中に「泣かれましたか?」と聞かれると「いいえ!泣いてないです。お芝居で涙は流すのもあるんですけど泣いてほしかったですか?」と不敵な笑みを浮かべた。
現在の心境について「やりきったのと、背負ったものを下ろせるのかな、と思ったんですけど…下ろせたっておもったんですけど余計に重たいものが乗っかった気もします。それがなんなのか。客席をみていても、ありがたいことに僕が作るエンターテインメントをみんなが欲してくださっているような空気になっていて。荷をおろそうとしたら余計にのしかかっている」と率直に明かす。
「実際問題、自分は舞台に立つことをやめるわけではない。『SHOCK』は幕をおろしますけどそれ以外はいつもどおりなので」と強調。共演の前田美波里からは「『SHOCK』を超えるような作品を」という期待もかけられたが、現状での新たな作品の構想は「ないですね。新しい『SHOCK』のようなものは、正直、構想ところまでは至ってないです」といい、後継者については「現れないですかね…」というにとどめた。
カーテンコール内で光一は「自分的にはSHOCK専用劇場でもつくっていけばいいんじゃないかな」と意欲をみせ、「まだまだやれることはあると思う。でも帝劇はなくなる…野外?自分がもうコウイチを演じることはないかもしれないけど、誰かに受け継いでもらえたらうれしいと思うのと、ファンの方にとっては複雑な思いがあるのも理解しています」と話していた。
今後の行方が注目されるなか「自分の夢ではある。自分が積み上げて作ってきたものを自分じゃない人の(作品として)表からみるのは夢です。そうなるとはいいな」と想像をふくらませ「記録にしてもなんにしても破られるためにあるものですから。そこを自分としては破ってほしい」と願った。
“専用劇場”構想には「帝劇が改装に入る。入らなければ来年もやらせていただきたいと思っていたと思う。数年前に工事にはいると聞いて数年前から自分としては2024年がラストだと思っていた。突然ではない。想いを積み上げたなかでの今なので、やり遂げたという気持ちは大きいですし、専用劇場だったら1日2回でなければ毎日できます」と言及した。
最後に“SHOCKとは”と聞かれ「難しいな~」と迷いつつ「『SHOCK』とは…今後にも期待を込めて、永遠であってほしい。これからも永遠にこの思いを持ちながら生き続けることになると思います」と駆け抜けた24年の歴史を胸に前を見据えていた。
この日は上田竜也(KAT-TUN)、ふぉ~ゆ~(福田悠太、辰巳雄大、越岡裕貴、松崎祐介)、松尾龍(SpeciaL)、松浦銀志、中村麗乃(乃木坂46)、前田美波里らカンパニーの面々が見守り、今年出演した、佐藤勝利(timelesz)や寺西拓人、高田翔、原嘉孝、林翔太、室龍太、Wキャストの綺咲愛里、島田歌穂らも駆けつけ、一人ひとりがあいさつ。異例の60分を超えるカーテンコールに、客席からは万雷の拍手が送られた。