反移民「極右」第1党勢い



【ウィーン共同】オーストリア国民議会(下院、183議席)の総選挙が29日実施された。地元公共放送の得票予測によると、元ナチス党員らが創設し、反移民で「極右」と批判される右派の自由党が初めて第1党となる勢い。ネハンマー首相の中道右派、国民党が僅差で続く。単独過半数に届く党はなく、連立協議が焦点となる。
隣国ドイツでは今月、3州の州議会選で排外主義を掲げる右派「ドイツのための選択肢(AfD)」が躍進した。右傾化が鮮明となる欧州で、オーストリアの選挙の行方にも注目が集まる。
自由党は1956年に元ナチス党員らが結党した。ナチス擁護発言で物議を醸した故ハイダー党首の下で党勢を広げ、2000年に国民党との連立で政権入りした際には欧州連合(EU)諸国が外交制裁を発動。17年にも国民党主導の連立政権に加わった。
自由党を率いるキクル党首はハイダー氏の信奉者として知られる。反イスラムを唱え、EUに懐疑的な姿勢を示し、ロシア寄りとも批判されている。
(共同)

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