滋賀県の琵琶湖岸で２００８年に男性の切断遺体が見つかった事件で、県警は２７日、男性を殺害したとして殺人の疑いで、別の殺人事件で服役中の無職杠共芳容疑者（７４）を逮捕した。発生から１７年間未解決だった事件は重大局面を迎えた。県警が全容解明を急ぐ。
逮捕容疑は０８年５月中旬ごろ、滋賀県やその周辺で職業不詳川本秀行さん＝当時（３９）＝を頸部圧迫によって窒息させ、殺害した疑い。
捜査関係者などによると、同県近江八幡市や東近江市などの琵琶湖岸の計６カ所で０８年５〜６月、遺体の一部が見つかった。県警は殺人事件と断定し、近江八幡署に捜査本部を設置。身体的特徴や血液型が一致したことなどから１８年１１月に川本さんと特定していた。川本さんは０７年１１月に運転免許証を更新したのを最後に生存が確認できていなかった。
男は１８年８月に滋賀県草津市で別の知人男性＝当時（６９）＝を殺害し、切断した遺体を排水路などに捨てたとして、殺人と死体遺棄などの疑いで同年逮捕された。１９年に大津地裁から懲役２５年の判決を受け、その後確定した。
（共同）