次の記事:常磐道で速度違反、身代わり出頭させる レーサーら逮捕

鬼怒川決壊 常総・大生小 「ただいま」笑顔戻る 2カ月半ぶり自校授業

約2カ月半ぶりに戻った教室で先生の話を聞く2年生=常総市立大生小
約2カ月半ぶりに戻った教室で先生の話を聞く2年生=常総市立大生小


鬼怒川決壊などで浸水し、校舎が使えなかった常総市平町の市立大生小学校は30日、約2カ月半ぶりに自校で授業を再開した。現在も復旧工事が続く中、教室の黒板には先生が書いた「おかえりなさい」「元気にがんばろう」の文字。子どもたちは「ただいま」「懐かしい」と声を上げ、校歌を合唱するなど、笑顔を見せた。

朝、正門前で先生が出迎える中、子どもたちは元気よくあいさつし、登校した。

体育館で行われた全校集会で、鈴木保幸校長は「みんなが登校する姿を見て安心した。学校に戻ることができたのは、たくさんの人の支えのおかげということを忘れないでほしい」と語り掛けた。

大生小は9月10日、近くの八間堀川が決壊し、高さ2メートル以上浸水した。同24日からは約5キロ離れた市立五箇小学校にバスで通学し、合同で授業を受けていたが、消防設備などの復旧が進んだため、2階と3階で再開することにした。

各教室では、校舎内の注意点を説明した。2年1組では、栗原美帆教諭が「水はまだ飲まないで」「図書室は半分になり、保健室と一緒になりました」と話すと、子どもたちは「えー」と驚きの声を上げた。床や廊下を掃除した後、五箇小の先生や友達に感謝の手紙を書いた。

同校では現在も避難先から通う児童が約40人いる。6年の植竹直樹君(12)は「校舎はまだ工事しているが、戻ることができてうれしい」、関優里さん(12)は「たくさんの人が掃除や引っ越しを手伝ってくれたことに感謝します」と話した。

職員室があった校舎1階は、壁にカビが残り、電気も通っていない状況。

工事の完了時期について、市教委は来年5月以降とみている。(松田拓朗)

最近の記事

茨城の求人情報

全国・世界のニュース