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被災病院の復興軌跡 常総で写真展示

復興までの様子を伝える記録写真の数々。建物内に入り込んだ水の高さを風船で示している=常総市新井木町
復興までの様子を伝える記録写真の数々。建物内に入り込んだ水の高さを風船で示している=常総市新井木町


昨年9月の関東・東北豪雨で被災した常総市新井木町のきぬ医師会病院(中川邦夫院長)で7日、水害からの復興を記念する感謝祭が始まった。水害発生からの写真約200枚を展示し、復興までの道のりを伝えている。

地域医療の中核拠点となっている同病院は、床上1・3メートルの浸水被害に遭い、病院運営がストップした。その後、復旧を進め、段階的に業務を再開。同病院によると、まだ全面復旧には至らないが、磁気共鳴画像装置(MRI)の再設置など診療体制が元に戻ったため、感謝祭を企画した。

記録写真は水害を報じる新聞の切り抜きとともに、病院1階の廊下に展示した。泥水に漬かった病院内の様子や、後片付けに追われる職員たちの姿が写されており、訪れた患者や家族らが真剣に見入っている。

市内の長谷川直美さん(40)は「写真を見て、被災直後の様子がよく分かった。臭いが残る中、機材の掃除など大変だったと思う」と感想を語った。

中川院長は「復旧工事は簡単ではなかったが、再開を望む人々の声が励みになった。今後も地域に必要とされる病院として頑張っていきたい」と抱負を述べた。

感謝祭は11日昼まで。復興の記録をまとめたビデオの上映会や健康相談会なども開かれている。 (今橋憲正)

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