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ベトナムに下妻産ナシ輸出本格化 ブランド力向上期待

ベトナムに輸出する下妻市産「幸水」の箱にラベルを貼るJA常総ひかりの職員=同市大木
ベトナムに輸出する下妻市産「幸水」の箱にラベルを貼るJA常総ひかりの職員=同市大木


全国有数のナシの産地、下妻市で16日、ベトナムへの輸出が本格的に始まった。同国へのナシ輸出が1月に解禁されたことから、JA常総ひかり(塚本治男組合長)などが準備を進めていた。県産ナシを同国に販売目的で輸出するのは初めて。同日は同市大木の同JA下妻梨第一共同選果場で出荷式を開催。収穫期を迎えた「幸水」約11トンがトラックに積み込まれ、同国に向かう船が待つ港へ出発した。


出荷式には、同JAや同市果樹組合連合会(粟野陽一会長)、同市の関係者らが出席。塚本組合長は「継続的な輸出と下妻産ナシのブランド力向上を図るとともに、生産者の所得増大を図りたい」、粟野会長は「輸出量を増やし、生産者の経営を安定させ、若い参入者が増えれば」と共に期待感を示した。

同JAによると、本年度の輸出目標は100トン。18日には第2便として「幸水」約2・6トンを空輸する。23日には現地で販売が始まる予定。輸出は「幸水」を皮切りに、「豊水」「あきづき」と続き、9月下旬の「新高」まで行う。販売はホーチミンの量販店を中心に約30店舗で行われ、試食などの販促活動を継続して行う。

県によると、同国へのナシ輸出を巡っては、日越首脳会談が開かれた1月、一定の検疫措置などを条件に解禁された。同JAは2013年から東南アジアなどへの輸出に取り組んでいた。同国へは今年3月、約25キロの「豊水」を試験的に輸出。本年度の本格輸出に向け、生産者の事前登録や取引先との商談など準備を進めてきた。

同JAによると、ナシはお盆期間を過ぎると価格が下がる傾向にあるが、輸出では同期間前の価格で取引するため、生産者の所得向上が期待できるという。 (磯前有花)

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