2018年7月30日(月)

小学校プログラミング教育 授業や教材開発に力

県教委 指導力向上へ教員研修

研修会でプログラミングに挑戦する小学校教員ら=笠間市平町
研修会でプログラミングに挑戦する小学校教員ら=笠間市平町

プログラミング教育が2020年度から小学校で必修化されるのを見据え、県教委は本年度、準備を本格化させる。民間企業などの専門家と連携し、授業づくりや教材開発に取り組むほか、教員ら指導者の育成に力を入れる。7月から県内全ての公立小学校の教員らの指導力向上に向け、研修会をスタートさせた。県教委は「プログラミング教育の意義を県内に広め、本格導入に向けた土台を築きたい」としている。

■20年度必修化
人工知能(AI)など情報技術(IT)分野は今後も成長が見込まれ、人材の育成は必須だ。文部科学省は20年度からの新学習指導要領で、小中高校にプログラミング教育を順次導入する。

ただ、小学校には「情報」という教科がなく、文科省もプログラミングを専門に扱う教科は新設しない。技術的な内容は中学校からとし、小学校では▽物事を順序立てて考え▽課題を見つけ▽問題点を修正する-それぞれの力(プログラミング的思考)を学ぶことに主眼を置く。

各教科の内容に関連付けて、問題解決の筋道を論理的に考えることができるプログラミング的思考を育てることになるため、学校現場では新たな授業づくりや教員の指導力向上が求められている。

県教委は本年度から、指導方法の研究▽映像教材の作成▽教員研修-の三つを軸にした「小学校プログラミング教育推進事業」に取り組む。

■専門家と連携
指導方法の研究については、研究拠点となるモデル校を設け民間企業や大学と連携して進める。重点校2校と協力校3校を指定し、企業の専門家や大学教授らのサポートを受けながら、「児童のプログラミングへの興味や関心を高めるモデル授業づくり」(県教委)に取り組む。公開授業や実践事例を周知し、各校の指導に生かす考え。

また、専門家の指導による実践的なプログラミング体験の映像教材を作り、授業で活用する。併せて、教員の研修用の映像資料も作成する。いずれもインターネットで配信し、県内全ての小学校で情報共有できる環境を整える。

研修会は昨年度、一部の教員に限って実施したが、本年度は全ての公立小、義務教育学校、特別支援学校小学部から教員1人ずつ計約500人を対象に、7月から9月にかけて順次開催し、プログラミングの基礎知識を学ぶとともに、実際にパソコン(PC)などを使った演習に取り組む。

■「万全を期す」
笠間市平町の県教育研修センターで6日に行われた初日の研修会では、約100人がPCやタブレット端末、ロボット教材などに挑戦したほか、PCを使わない「アンプラグド型」のプログラミングも経験した。多くの教員がプログラミング初体験で、悪戦苦闘する姿も見られた。

那珂市立菅谷西小の武石弘之教諭は「ちょっとした工夫をすることで、子どもたちの論理的な思考が養われることが分かった。難しいものだと思っていたが、思ったよりも理解が深まった」と手応えを得た様子。同市立横堀小の川澄陽子教諭は「普段の授業の中に、どう組み込んでいくかヒントをもらった。一歩踏み出すきっかけになった。今後の授業づくりに生かしていきたい」と話した。

県教委は「プログラミング教育を教員が自信を持って指導できるよう環境を整備し、2年後の全面実施に向け万全を期したい」としている。 (朝倉洋)

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