2018年8月8日(水)

かすみがうら、宮根さん(78) 筑波登頂3000回達成へ 11日「山の日」に偉業

山と共に第二の人生

登頂3000回達成を目指し登山する宮根峻一さん=筑波山
登頂3000回達成を目指し登山する宮根峻一さん=筑波山

かすみがうら市在住の78歳の男性が、筑波山登頂3千回を目指し、山に登り続けている。同市下軽部の農業、宮根峻一さん。定年退職後から、風雨や風雪に耐えて毎日登った時期を含め16年。11日の「山の日」に偉業を達成し、山頂で待つ仲間たちが宮根さんを祝福する予定。日本百名山も踏破した宮根さんは「筑波山に登り続けたおかげでこの年でも健康と達成感を手にできた。これからも楽しみたい」と、第二の人生を共にした山に感謝している。

▼定年を機に

宮根さんが筑波山登山を始めたのは2002年1月、旧霞ケ浦町役場を定年退職した時だ。第二の人生を前に「健康と体力維持にはゴルフがいいか、山登りがいいかと考えた末に選んだ」と動機は気軽だった。最初は月1回のペースで登り、04年から月2、3回と少しずつ増やした。

転機は山仲間との出会いだった。ある日、いつものように登っていると、つくば市在住の会原正男さん(84)と会った。会原さんが毎日登っていると聞き、自分も一緒に行こうとやる気が湧いた。

08年から一日も休まない月を含め、雨の日も雪の日もほぼ毎日登った。趣味の団体「筑波山同好会」に所属し、「風邪一つひかず元気に続けられた。皆がいたから登れた」と感謝する。

宮根さんは1時間かけて筑波山に通い、午前5時に登り始め、同7時半に下山。帰宅して農業の仕事を始めるという日課だ。「散歩のようなもの」と気負いはない。

筑波山の魅力について「春の花と冬の夜景」と紹介する。春はホシザキユキノシタなど筑波山の固有種をはじめ山野草が咲き、山道を彩る。空気が澄む冬は、富士山や東京の美しい夜景を一望できる。

▼百名山を踏破

山好きが高じて富士山にも登り続け、7月下旬、30回目の登頂を果たした。睡眠なしの“弾丸登山”だったが、「晴れて気分良かった」。

日本百名山にも定年後の60歳から挑戦。無理しない安全登山で年間十数座の頂を踏み、7年目の08年、北アルプスの薬師岳を最後に全100座を制した。

宮根さんは「筑波山登山は百名山のいいトレーニングになった。この山に登っていたおかげで、百名山も踏破できた」と振り返る。

▼楽しみながら

昨年12月末までに2862回の筑波山登頂を果たした宮根さん。今年も月20回ほどのペースで登り続け、3千回へあと一歩まで来た。「最近は年齢による衰えを感じる」と、1歩ずつゆっくりと登る。

山の伴侶でもある妻の和子さん(74)も、筑波山に1700回登頂。しかし昨年、足を骨折するけがを負い、登れなくなった。夫婦で5千回の目標は達成できなかったが、宮根さんは「家を空けても妻が協力してくれた。リハビリできたら、また一緒に登りたい」と思いやる。

「山の日」には山頂で仲間がささやかなお祝いをしてくれる予定。宮根さんは「百名山は無理という人もいるかもしれないが、還暦過ぎてからでもできる。自分は山を通して人生を満喫してきた」と愛好家にエールを送る。

「これからはペースを落として低い山のハイキングもしたい。体と相談しながらゆっくりと。楽しみながら登り続けたい」(綿引正雄)

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