2018年8月15日(水)

納豆購入額3位転落の水戸 首位奪還へ料理作戦 家庭に浸透 洋食や講座

「納豆ハヤシオムライス」を提供する花きゃべつの嶋田淳さん=水戸市南町
「納豆ハヤシオムライス」を提供する花きゃべつの嶋田淳さん=水戸市南町

2017年総務省家計調査の納豆購入額で、水戸市が前年の首位から3位に転落して約半年。地元の業界団体らは首位返り咲きに向け、「料理作戦」に乗り出した。昨年の敗因を食材としての活用の少なさと分析し、家庭や飲食店での納豆料理の浸透を図ることで消費拡大につなげる狙いを定めた。今年は聖地としての貫禄を見せられるか、熱い戦いは後半戦も続く。

総務省が今年1月にまとめた17年の家計調査では、1世帯当たりの納豆購入額は福島市が6375円で1位。16年に1位だった水戸市は、5513円で3位に転落した。

厳しい戦いは今年も続いている。水戸市観光課によると、18年の折り返しとなる1〜6月の購入額は、水戸市が3011円で4位。3168円で首位の盛岡市とは、157円の差を開けられている。

こうした状況について、県納豆商工業協同組合の高野正巳理事長は「納豆料理が鍵を握る」と分析する。例年上位の常連となる福島市や盛岡市は、納豆汁など料理の食材として納豆を活用する習慣が市民に定着しているという。一方、水戸市では「白米と一緒に食べるのが主流で、家庭料理の食材として納豆が使われることは意外と少ない。伸び悩む要因の一つ」と指摘する。

同組合は家庭における納豆料理の浸透を目指した作戦を開始。7月、納豆を使ったとんかつや卵焼き、ピザトーストなど、家庭で作れる12種類のレシピを収録した冊子「納豆料理おすすめレシピ!」を5千部発行し、水戸市内のイベントなどで配布を始めた。

水戸商工会議所も本気だ。7月10日の「納豆の日」を皮切りに9月10日までの2カ月間、「食べ方コンテスト」を開催。一般から納豆の「おいしく、面白く、変わった」食べ方のアイデアを募集し、優れた提案には賞品を出すほか、市内スーパーとも連携して食材としての納豆の可能性を家庭や飲食店などに広くアピールしていく考えだ。

水戸市南町の飲食店「花きゃべつ」は10年以上、オムライスやドリア、ピラフなど5種類の納豆料理を提供している。店主の嶋田淳さんは「水戸と言えば納豆。納豆料理を目当てに訪れる観光客も多い」と話す。

同店は昨年、店主らが講師となりプロの技を市民に伝授するイベントで「納豆料理講座」を開催。納豆と相性の良い調味料や料理法を披露した。嶋田さんは「家庭での食べ方を提案し、少しでも消費拡大に貢献できれば。1位ともなれば、それだけ水戸のPRにもなる」と首位奪還を願う。

納豆全体の消費額は年々増加傾向にある。全国納豆協同組合連合会によると、健康志向などの高まりを受け「世帯当たりの消費の全国平均額は14年以降増えている。今年はメーカーの値上げが相次いだが、影響は極めて限定的で、増加傾向は続いている」という。消費が拡大する中で、納豆の地元の奮闘も続いている。(前島智仁)

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