霊魂慰め海に 北茨城で盆船流し
北茨城市の大津漁港で16日早朝、新盆の霊を送る県指定無形民俗文化財「大津町盆船流し」が行われた。新盆を迎えた家で長さ2メートルほどの盆船を作り、香をたき、読経や「じゃんがら念仏踊り」により霊魂を慰め、海に送る伝統行事。多くの観光客が訪れ、幽玄の世界を見物した。
大津町五浦の漁師、酒井正三さん(56)は1年ほど前に亡くなった父親を送った。「父も漁師で、海の男らしく頑固で優しかった。海に帰るので豪華にした」と話した。
念仏踊りが終わると漁船が27隻の盆船をえい航して港内を周回。わらなどで作っていた船も現在は木製がほとんどで、外洋に流さずに回収するようになった。ふ頭で見守る人たちは盆船に向かっていつまでも手を合わせていた。
大津町五浦の漁師、酒井正三さん(56)は1年ほど前に亡くなった父親を送った。「父も漁師で、海の男らしく頑固で優しかった。海に帰るので豪華にした」と話した。
念仏踊りが終わると漁船が27隻の盆船をえい航して港内を周回。わらなどで作っていた船も現在は木製がほとんどで、外洋に流さずに回収するようになった。ふ頭で見守る人たちは盆船に向かっていつまでも手を合わせていた。