2018年9月14日(金)

ナノルクスがカラー暗視カメラ販売 量産へ市場ニーズ把握

ナノルクスが販売を始めたカラー暗視カメラ
ナノルクスが販売を始めたカラー暗視カメラ

産業技術総合研究所(産総研)発ベンチャーのナノルクス(つくば市千現、祖父江基史社長)は、暗闇でもカラー撮影できる暗視カメラの販売を開始した。対象物に近赤外線を照射し、反射の波長を分析して色を再現する「カラー暗視技術」を活用した商品で、企業の開発部門などの使用を想定し、より分析精度を高めた。同技術を使った暗視カメラは2019年からの量産販売を目指しており、精度の高い商品を先行販売することで、市場ニーズの把握や商品の普及につなげたい考えだ。

カラー暗視技術は、同社取締役を務める産総研の永宗靖主任研究員が発見した。肉眼では見えない近赤外線には光の三原色に相当する色の情報があり、反射される波長や可視光の反射強度との相関関係を利用して、カラー画像を再現する。既存のカメラと部品や仕組みは変わらず、同社技術を応用した画像撮像用半導体(イメージセンサー)を組み込めば使うことができる。

7月から販売を開始したカメラは「NLX-PH001-DK」。本体の大きさは縦5・5センチ、横5・5センチ、高さ6センチ。光の波長を分ける部品にガラス素材を使用する。一般的なカメラは1枚のイメージセンサーで三原色を分析するが、同商品はガラスの屈曲で反射光を3方向に分け、3枚のセンサーで色ごとに分析。より正確に色を再現できる。本体とレンズ、赤外線投光器などのセットを、150万円(税抜き)で販売している。

同社は韓国のサムスングループなどからの出資を受け、イメージセンサーの部品で、光の波長を分けるカラーフィルターの製造体制確立の準備を進めている。2019年にも、カラー暗視カメラの量産販売の開始を目標としている。量産化では、通常の監視カメラと同価格帯の数万円で販売する方針。今回のカメラ販売で、引き合いのある業界の検討や、商品の要望などを商品開発に生かし、改良していく。

祖父江社長は「明るくても暗くても、いつでもストレスなく撮影できるカメラを将来的には開発したい。今の技術に満足せず、日常生活で活用できる製品開発を進めていく」としている。(磯前有花)

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