2018年9月20日(木)

AI活用し株価予想 茨城大教授 ベンチャー設立

コラボウィズを設立し、社長に就任した鈴木智也教授(左)=県庁
コラボウィズを設立し、社長に就任した鈴木智也教授(左)=県庁

茨城大は19日、同大大学院理工学研究科の鈴木智也教授(42)がベンチャー企業「コラボウィズ」(日立市)を設立したと発表した。千を超える人工知能(AI)の回答を多数決にかける「集合知」を活用し、企業が保有する膨大なデータから株価や中古車価格などを予想するシステムの開発を進める。同大発ベンチャー企業の誕生は7年ぶり。

鈴木教授は金融データサイエンスの専門で、大手証券会社などとの共同研究に取り組んできた。これまで約千のAIに過去の株価変動の平均値と標準偏差(リスク)を学ばせ、「データに隠れた未開の法則」を探す成果をまとめた。多数決で投資銘柄を選択するとともに、多くの意見が一致した瞬間をみて投資の判断を導き出す仕組みを構築した。

金融アナリストの国際団体から高い評価を受け、昨年3月に国際テクニカルアナリスト連盟(IFTA)の「ジョン・ブルークス賞」を受賞。今年5月にはめぶきフィナンシャルグループ(FG)の「第2回めぶきビジネスアワード」で大学発イノベーション賞を受賞するなど「起業の後押しを受けた」(鈴木教授)。

今後は医師の誤診断リスクを推定したり、不動産相場の変動を予想したりと多分野でのシステム開発を視野に入れる。地元の企業内研修を想定した技術セミナーにも乗り出す方針だ。茨城大によると、これまで誕生した同大発ベンチャー企業はコラボウィズを含め20社。

この日の会見で鈴木教授は「AIの成功事例を一つでも二つでも作ることができれば」と意気込みを語った。同席した尾崎久記副学長は「大学が持つ技術的な資産を有効に活用していくことが強く求められている」と強調。今年1月に発足した「研究・産学官連携機構」に触れ、創業支援を強化していく考えを述べた。(小野寺晋平)

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