2018年10月24日(水)

「品質の感覚おろそか」 免震・制振装置データ改ざんで川金社長が陳謝

免震・制振装置を製造している光陽精機=筑西市倉持
免震・制振装置を製造している光陽精機=筑西市倉持

グループ企業による免震・制振装置の検査データ改ざんを明らかにした川金ホールディングス(埼玉県川口市)。国土交通省で開いた記者会見で、鈴木信吉社長は「品質に関する感覚がおろそかになっていたと反省している」と深々と頭を下げて陳謝した。子会社の光陽精機(筑西市)で製造された対象装置は26都道府県の計93件に設置され、本県でも3物件に制振装置が使われていた。光陽精機社長も兼務する鈴木社長は、全容解明とともに、製品の交換などを含め、顧客の意向を踏まえて迅速に対応する方針を強調した。

同社によると、装置の検査は専任の検査員と補助係の2人で行い、改ざんは検査員自身が行っていた。

KYBの不正を受けて17日から社内調査を始めたところ、19日に検査員が上司に改ざんを打ち明けた。

鈴木社長は動機について、詳細は調査中と前置きしつつ、「性能面、納期面で客の要求を満足させるために行われたと認識している」と説明。検査員も同様の話をしているという。組織ぐるみかどうかは「担当者しか把握していなかった」と否定した。

歴代の検査員はこれまでに3人。1人目の元検査員は改ざんを認め、2人目も関わっていたという。ただ2人目はすでに退職しており、23日までに具体的な聞き取りはできていない。

本県の3物件を含め、対象装置が使われている物件名については、建物の所有者などと連絡を取り、了解を得られた物件のみ公表する方針。

鈴木社長は「(建物の)所有者の不安、心配を払拭(ふっしょく)するために迅速、誠実に対応することを経営の最優先事項としていく」と強調した。(高岡健作)

筑西市倉持の光陽精機の本社・つくば工場正門前には23日夕、報道陣が集まったが、同社は「敷地内には入らないで」「親会社の記者会見で対応する」などと、取材を受け付けなかった。

同日午後5時すぎ、仕事を終えた従業員らが工場から出てきたが、問い掛けには答えず足早に立ち去った。

★光陽精機

油圧シリンダやオイルダンパーを生産・販売する油圧機器専門メーカー。同社ホームページによると、1954年に東京都江戸川区で創業。本社と工場を千葉県船橋市に新設移転した後、70年に事業拡大に伴い旧明野町(現筑西市)に明野製作所を新設した。76年に船橋工場を閉鎖し明野製作所に集約移転。2005年に、明野製作所からつくば工場に名称変更した。17年には船橋本社事務所を閉鎖し、つくば工場に本社移転した。



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