2018年11月8日(木)

東海第2運転延長認可 規制委 再稼働、21年3月以降 地元同意は不透明

運転延長の認可書を受け取る日本原子力発電の和智信隆副社長=原子力規制委員会
運転延長の認可書を受け取る日本原子力発電の和智信隆副社長=原子力規制委員会

原子力規制委員会は7日の定例会合で、日本原子力発電(原電)東海第2原発(東海村白方)の原則40年を超える運転延長を認可した。認可は関西電力の高浜1、2号機と美浜3号機(全て福井県)に次いで4基目で、事故を起こした東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型炉では初めて。最長2038年11月まで運転が可能となった。再稼働に必要な三つの審査は終了したが、今後の焦点となる立地自治体以外にも拡大した地元同意が得られるかは不透明だ。

この日の会合では、原子炉やコンクリート構造物の強度などを原電自ら調べた「特別点検」や、設備の劣化状況を踏まえた保守管理方針に問題はないとした審査結果を原子力規制庁担当者が説明。更田豊志委員長ら全委員から異論は出ず、全会一致で認可した。

会合後の定例会見で更田氏は「40年前に設置された機器類の強度には余裕があり、60年たっても余裕を持っている。40年という運転期間によって劣化に著しく問題があるとは判断していないので認可した」と述べた。

原電は今後、非難燃ケーブルの防火処理や津波を想定した高さ20メートル、全長1・7キロの防潮堤建設などの安全対策工事に着手する。完了は21年3月を予定しており、再稼働は早くてもこれ以降になる見通し。

費用は審査申請時の2倍を超える約1740億円を想定し、東海第2の電力を受電する東電と東北電力から資金支援を取り付けた。

福島第1原発事故後に改正された原子炉等規制法で、原発の運転期間は原則40年に制限されているが、規制委が認めれば最長20年まで延長できる。

東海第2は、運転開始から40年を迎える前日の今月27日までに延長認可を受けなければ廃炉になる状況で、残り20日での認可となった。

しかし、全ての審査に合格したが、立地する東海村と県に加え、全国で初めて周辺5市も対象になった地元同意や、半径30キロ圏に住む約96万人の避難計画策定の見通しは立っていない。

東海第2は発電出力110万キロワット。国内初の100万キロワット超えの大型原発で、1978年11月28日に営業運転を始めた。東日本大震災では津波で非常用発電機3台のうち1台が使用不能になった。その後は一度も運転せず定期検査に入り、停止している。

原電の剱田裕史東海事業本部長は7日、県庁に服部隆全防災・危機管理部長を訪ね、運転延長認可を受けたことを報告した。(高岡健作)

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